2018/8/11

マネートレンド

弁護士保険で法的トラブル解決

ここ数年注目を集めているのが「弁護士保険」だ。男女関係のもつれから、雇用問題、交通事故被害まで。法的なトラブルの解決を弁護士に頼んだり、相談したりする際に、必要なお金を補償する。痴漢やハラスメント被害といった近年話題のトラブルにも迅速に対応する。

ジャパン少短の「男を守る弁護士保険・女を守る弁護士保険」は、痴漢に間違われたときや痴漢に遭ったときすぐに弁護士から救いの手が差し伸べられるのが特徴だ。

電話で即座に弁護士のアドバイスを受けることができ、必要に応じ現場に駆けつけてもくれる。月額保険料590円(年払いは6400円)で、不測の事態に備えられる。

発売は2015年だが、昨年電車内で痴漢を疑われて駅のホームから線路に降りて逃走する事例が相次いだ。「それまで1000件程度だった契約件数がその後急増、今では7000件を超えている」(杉本尚士社長)

以前は事件発生後48時間以内の弁護士費用に限って負担していたが、今年7月12日からは、48時間を超える部分も補償するようにした。保険金は最高300万円。痴漢だけでなく、偶然の事故で弁護士を雇った場合の費用も支払う。

ハラスメント被害に遭った人を対象に

昨年6月にミニ保険に新規参入したエール少額短期保険(東京・中央)の「弁護士保険コモンLite」は、職場でセクハラやパワハラといったハラスメント被害に遭った人を対象にする。当初の保険料は月額1080円。「ハラスメントヘルプナビ」と名付けた相談窓口で、事件にできるかどうかを弁護士に相談できる(1回20分まで無料)のに加え、着手金や手数料などの弁護士費用を補償する。

プリベント少額短期保険(東京・中央)も「Mikata」(ミカタ)と名付けた弁護士費用保険を販売する。保険料は月額2980円。自動車事故などに遭った際の保険金は上限300万円、離婚や職場のトラブルなどは同100万円だ。

認知症や孤独死 高齢者向けに多彩な商品

2017年7月に登録したリボン少額短期保険(川崎市)は認知症に特化した賠償責任保険を扱う。「ものを壊したり、他人を傷つけたりといった認知症の人が起こしやすいトラブルに対応する」(織戸四郎社長)。補償は500万円(年間保険料1万9800円)と1000万円(同2万4800円)の2つのコースがあり、認知症の人でも加入できる。

高齢者向けの保険はミニ保険の主要テーマだ。現役世代を主なターゲットにしてきた大手生損保との違いを打ち出し、様々な商品を投入してきた。アイアル少額短期保険(東京・中央)の「無縁社会のお守り」はヒット商品のひとつ。賃貸住宅のオーナー向けで、独居老人などの入居者が死亡した場合に、家賃の損失分や部屋の原状回復費用を補償する。いわゆる「孤独死保険」だ。「保険に加入するオーナーが増えれば『住宅弱者』とされる高齢者の入居増も進む」と安藤克行社長。11年の発売後、加入戸数は年々増えており、17年度末で2万3500戸にのぼる。

アイアル少短はSOMPOホールディングス(8630)と組んで「明日へのちから」と名付けた介護度改善応援保険も開発、17年9月からSOMPOケアグループに提供している。これは公的介護保険で指定された介護度が改善すると祝い金(保険金)を支払う保険で、年間保険料5000円なら2万5000円の祝い金を払う。

「葬儀保険」も

「葬儀保険」も多い。ミニ保険の死亡保険の保険金の上限が300万円と少ない点を逆手にとって、葬儀費用や葬儀後の整理費用に使える点を強調した。保険料を抑え、高齢になっても入れるのが特徴。メモリード・ライフ(東京・千代田)やベル少額短期保険(福岡市)などの商品がよく知られる。

女性向けでユニークな商品としてファイナンシャルプランナー(FP)の畠中雅子氏が挙げるのが「出産の際に通常は対象にはならない正常分娩の入院費用にも保険金を支払う医療保険」。フローラル共済(仙台市)やABC少額短期保険(東京・千代田)は保障開始後の妊娠を対象に保険金を支払う。

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