ダイエットを心がけてはいても、「我慢」を強いられると長続きしない。おいしく食べながら脂肪を燃焼できれば──。そんなわがままな願いをかなえてくれるのが、「エクストラバージン・オリーブオイル」と「酢」だ。

カロリーの高い油は、「ダイエットの敵」という印象が強いが、「エクストラバージン・オリーブオイルには、油のマイナス面をすっかり打ち消すほどの優れたポリフェノールが豊富に含まれる」と話すのは、オリーブオイルの機能を研究する神戸女子大学家政学部の狩野百合子教授。このポリフェノールの働きで、油なのに体脂肪を減らし、心筋梗塞などのリスクを低下させる食材としても世界中から注目されているという。「エクストラバージン・オリーブオイルのことは油というより『ポリフェノールたっぷりのオリーブ100%果汁』だと思って使うといい」と狩野教授。
エクストラバージン・オリーブオイルはダイエット効果を高める
食事制限プログラムを行う肥満女性41人を2群に分け、大豆油またはエクストラ・バージンオリーブオイルをそれぞれ25mlずつ含む高脂肪の朝食を9週間とり続けてもらった。体脂肪の減少量はオリーブオイル群で8割高かった。(データ:Eur J Nutr. 2017 Aug 14. doi: 10.1007/s00394-017-1517-9)

一方、日本人にはより身近な調味料である酢には、「血糖値の上昇を抑える働きと、内臓脂肪をつきにくくさせる働きがある」と岡山県立大学保健福祉学部の山下広美教授。
1日大さじ1杯の酢で内臓脂肪が減った
肥満気味の男女104人を、1日に食酢約15mlを含む飲料群と含まない飲料群に分け、毎日、12週間飲み続けてもらった。食酢ありの群では、内臓脂肪や体重、腹囲などの減少が見られた。(データ:Biosci Biotechnol Biochem. ; Aug,73,8,1837-1843, 2009)

ここでは、そんなオリーブオイルと酢の使い方、効果的なとり方を紹介する。もちろん、どちらもそのまま使うだけでも効果は期待できるが、お薦めは、より脂肪への効果を高めるため、オリーブオイルにはショウガを、酢にはトマトをプラス! 和食にもよく合うのでお試しを。

