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勝負銘柄の急騰待つ バリュー株投資、大勝ちの流儀 2018年個人投資家調査(3)

日経マネー

2018/8/29

(イラスト:タニグチコウイチ)
日経マネー

日経マネーの個人投資家調査で、2015年から3年連続でリスク資産の運用成績が5%以上プラスだった「3連勝さん」。また、16年と17年の2年連続で20%以上プラスの「大勝ちさん」。彼らは、15年の世界同時株安や16年のブレグジット・ショック、その後のトランプ米大統領の言動に振り回される相場などを乗り越え、勝ちを収めてきた腕利きの投資家だ。そんな3連勝さんや大勝ちさんの投資手法について、具体的に見ていこう。前回記事「成長株に集中投資 大勝ちする個人投資家の流儀を探る」に引き続き、今回は「バリュー株投資」を紹介する。

◇  ◇  ◇

兼業投資家のsuepecoさん(仮名)の投資スタイルは、小型割安株への集中投資だ。2017年までは資金の80%を1~2銘柄の「勝負株」に振り向けることで、15~17年で年間50~75%もの高リターンを実現した。極端な選別投資のように見えるが、実は「下落リスクを抑えた投資法でもある」とsuepecoさんは話す。

秘訣は銘柄選びにある。投資対象とするのは、時価総額が50億円以下の超小型株。このうち業績と財務が良好で、かつPBR(株価純資産倍率)が低いものをピックアップする。「倒産リスクが小さく、かつ十分割安であれば大幅な株価下落は考えにくい」からだ。

とはいえ、単に低位株を買うだけでは高リターンは得られない。suepecoさんは市場で注目が集まるきっかけになり得る、テーマ性を加味して銘柄を選ぶ。つまり、「現状では誰も注目していないが将来の材料株になりそうな割安株を探し、市場が注目して『大噴火』するのをじっと待つ」ことで値上がり益を取りに行くのだ。

典型が17年の高リターンの源泉となった神島化学工業(東2・4026)だ。同社の主力は住宅の内外装材。一見地味な事業内容だが、その一方で宇宙に浮かべた太陽電池から電気を地上へ送る「宇宙太陽光発電」の基幹部品も手掛けている。「これは将来市場が注目する時が来る」と判断したsuepecoさんは、15年10月から徐々に同社株を買い増した。狙いは当たり、17年初頭から同社株は急伸。上昇の勢いが特に強くなった17年3月にかけて売ったことで、多額の利益を実現した。

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