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キャリア

外資系は社員ファースト キャリアも働き方も自分次第

2018/8/7 日本経済新聞 朝刊

サンフランシスコで勤務する米JPモルガンの高木麻子さん

 管理職比率の低さをはじめ、女性の活躍が遅れているといわれる日本。硬直的な日本型雇用慣行が背景にあるとされるが、では外資系企業ではどうなっているのか。勤務地もキャリアプランも自分で決め、多様なキャリアを積む姿がそこにはあった。

 ◇   ◇   ◇

■家庭事情に合わせ勤務地変更 米JPモルガンの高木麻子さん

 女性が働き続ける上で最大のネックの一つとされるのが転勤。米JPモルガンのコンプライアンス部門で働く高木麻子さん(36)の勤務地はサンフランシスコだ。しかしそれは異動の辞令を受けたからではない。

 もとは同社の日本法人で働いていた高木さん。転機は2011年、ニューヨークで働く大学時代の同級生と結婚すると決めた時だった。転職が一般的な外資系企業では、空きポストがあれば誰でも応募することができる。「それは社外からでも社内からでも同じ。選考にパスすれば行きたい部署に移ることができる」(高木さん)。めでたく先方からOKをもらい、ニューヨークに異動した。

 しかし15年に夫がサンフランシスコに転職したいと言ってきた時は違った。現地に自分の移れそうなポストは見つからない。「サンフランシスコに行きたいんだけど」。ダメでもともとの思いで上司に相談すると、答えは「今のチームに残って働いていい。所属はニューヨーク、勤務地はサンフランシスコで」。

 会議は電話会議が基本で、客先に行く必要のある仕事でなければ勤務地はどこでもいいというのが上司の判断だった。時差に合わせ、朝5時に子供を残して出社する羽目にはなったが「私が特別なわけでは無いと思う。他にも、オフィスには、家庭の事情で夏だけロンドン時間で働きに来るロンドンの社員もいる」(高木さん)。

 「外資系企業は社員を制度に合わせるのではなく、社員に合わせて仕組みを変える」と話すのは、自身も外資系企業でのキャリアが長く、企業統治が専門の北川哲雄・青山学院大学大学院教授だ。人材流動性が高い社会において「優秀な人材の流出を防げると同時に、働きやすい環境でなければ良い人材も採れない」からだという。

 「能力を最大限発揮できるよう社員の事情に極力個別対応するが、給与など雇用条件も個別交渉なので融通を利かせやすいのかもしれない」(JPモルガン)との声もある。

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