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高齢の親の財産はこう守る 任意代理と信託併用

2018/8/11

病気や判断能力の低下で財産管理に問題を抱える高齢者が増えている。高齢の親をもつ人が知っておきたいのが、高齢者の日常のお金の出し入れを支援したり、悪質商法から守ったりする機能を備えた金融商品やサービスだ。上手に活用すれば親の財産を安全に管理することができる。

金融機関が高齢者やその子に対し、財産管理のための制度や金融商品を案内する機会が増えてきた。ただ、定期預金や投資信託などと違ってなじみがないため、「どのような状況で、何をどう使えばいいのか聞かれることが多い」(三井住友銀行)という。

■払い出しにも制限

親の状態によって財産管理の方法は変わる(表A)。まずは親の心身の状態を把握し、サポートすることが大切になる。

親がひとりで外出するのが困難で、認知症ではないものの判断能力に衰えが見られる場合は、「子が親の任意代理人になる」(みずほ銀行)のに加え、「信託の仕組みを活用したい」(りそな銀行)。

子が一定の範囲で親の金融取引を代わって行うのが任意代理だ。親子そろって金融機関で手続きすれば、子の判断で親の預金口座からまとまったお金を引き出したり、親名義の株式を売却できたりする。設定できる代理の範囲は金融機関によって少しずつ異なるので確認しよう。

ただ任意代理だけでは「子の目が届かないところで振り込め詐欺などの被害に遭う危険がある」(弁護士の上柳敏郎氏)。これを防ぐには、「日常生活に当面必要のないお金を簡単に引き出せないようにしておくことが有効」と司法書士の船橋幹男氏は話す。

そこで役立つのが信託だ。信託とはお金を信頼できる人(受託者)に移して、管理をしてもらう仕組み。信託財産の使途や出金を、受託者である信託銀行がチェックするので財産を守ることができる。

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