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女性管理職が語る

後輩育成、指導よりまず支援 現場訪ねて問題つかむ 東京海上日動火災保険常務執行役員 吉田正子氏

2018/8/9

吉田正子・東京海上日動火災保険常務執行役員

管理職として活躍する女性が仕事やプライベート、働き方への思いを自らつづるコラム「女性管理職が語る」。女性管理職が交代で執筆します。今回は、東京海上日動火災保険常務執行役員の吉田正子氏。2度目の登場です。

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新入社員の皆さんはそろそろ業務にも慣れ、先輩達もホッとされていることでしょう。一方で指導方法で悩みを持つ人もいるかもしれません。私が後輩の指導と支援を担当していた時代を振り返ってみました。

30歳になった頃です。各営業店に1人配置された事務指導員(通称AS)に任命されました。1営業店に10カ所程度ある支社の事務の安定化や新人の育成、事務品質の向上・効率化に向けた課題整理、改善策推進などが役割です。

ASになることで私の業務範囲は大きく広がりました。直属の上司以外の管理職や本社の管理部門との接点が増え、全国にいるASとも交流を持つようになったのです。

研修や勉強会での指導に加え、日常的な照会応答や相談受けがメインです。今のようにパソコンなどはなく、照会や相談の大半は電話でした。回答がかみ合っているのか、内容が本当は理解されていないのではないか。心配は尽きません。

ある時、何が分からなくて何が問題なのかを把握しきれないことがありました。直接聞いた方が早いと思い、支社に出向くと、いくつかの事項が絡んでおり、必ずしもマニュアル通りにはいかないことが分かりました。

人手不足で混乱した支社に出向いて手伝うこともありました。そうした経験を通して、何が起きていて、何が問題なのかは直接見て聞いてみないとわからないと実感しました。「事件は現場で起きている」というドラマのセリフの通り、頻繁に支社に出かけるようになりました。

トラブルが起きている案件について実際に書類などを一緒に見ながら解決する。こういった支援を通じて発生の原因や担当者の理解度、スキル、支社内での連携状況など色々なことが見えてきます。こうなると、受け手側も素直に聴けるため、指導に対する理解が進んでいる手応えを感じられました。「指導よりまずは支援」という私の考え方のスタートです。

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