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「所定疾病の入院無制限」の医療保険、支給日数は別?

日経マネー

2018/8/10

写真はイメージ=123RF
日経マネー

医療保険の入院給付金には支給限度がありますが、所定の疾病に限り無制限で保障する商品が販売されています。仕組みが異なる3つの商品を例に、4通りの入院パターンにおける給付日数を比較します。入院パターンにある脳梗塞は3商品とも無制限支給の対象であり、リハビリは脳梗塞を原因とするもの、誤嚥性肺炎は脳梗塞との因果関係はなし、とします。

所定の疾病による入院を無制限に保障する3商品の比較

「ちゃんと応える医療保険EVER」は4パターン全てにおいて390日分の支給です。入院が60日を超えても、さらに305日分は長期入院給付の特約があります。その後の25日分は三大疾病としての給付です。365日までは疾病の種類を問わないことが効いています。

4通りの入院パターン(トータル390日間の例)

「新キュア」はパターン(1)と(3)が390日分、(2)と(4)が330日分の支給です。(1)は主契約約款により、入院の直接原因である脳梗塞による継続入院と見なされ、(3)は特則約款により入院開始日から脳梗塞で入院したと見なされ無制限給付です。(2)と(4)は退院を挟むため、因果関係のない脳梗塞と誤嚥性肺炎とは別の入院と見なされます。

「終身医療保険プレミアムDX」は(1)が270日分、(2)~(4)が330日分の給付となります。(1)では、誤嚥性肺炎による入院時は既に60日の支払い限度を超えており、また7大疾病には該当しないので、給付対象とはなりません。(2)と(4)は退院を挟んでいるので別の入院と見なされます。つまり、誤嚥性肺炎には通常の1入院限度60日が適用され、脳梗塞とリハビリは無制限支給です。(3)の場合、誤嚥性肺炎の入院は60日で支払いが終了します。121日目からは脳梗塞による入院なので支給対象となります。

このように、同じ“入院無制限”の保険でも、疾病の範囲や約款によって給付の内容・日数は異なります。保険料とのバランスや、優先させたい保障は何かを考えましょう。

内藤眞弓
生活設計塾クルー。13年間の大手生命保険会社勤務の後、FPとして独立。生活設計塾クルー取締役を務める。『医療保険はすぐやめなさい』(ダイヤモンド社)など著書多数。一般社団法人FP&コミュニティ・カフェ代表。

[日経マネー2018年9月号の記事を再構成]

日経マネー 2018年 9 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)


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