バッグ、時計、ウエア… 素材で語る男の逸品
何故この素材なのか? そこを深く掘り下げていくとそのアイテムが生まれた背景や狙い、さらにブランドの技術力や製品哲学までが見えてくる。逆に言えば素材を語れないようでは、一流の男の持ち物として失格なのだ。
■HUNTING WORLD/ハンティング・ワールドのミニボストン
軽~く持てる夏バチュー発見(値段も軽やか!)
創設者ボブ・リーが数々の冒険から得た知識をもとに開発した"バチュー・クロス"。ご覧の新作が使用するのは、その伝統の機能素材からウレタン層を抜き、表面の強靭なナイロンだけとした素材。ゆえに鞄自体も極めて軽量となり、折りたたみも可能。都会を闊歩するには丁度いい軽さとタフさであり、ジム通いにリゾート旅行にマルチに活躍するだろう。縦29×横44×マチ19cm。7万2000円(ハンティング・ワールド帝国ホテル店)
■HUBLOT/ウブロのクラシック・フュージョン ヴァンドーム チタニウム
ブロンズで"味"出し
2010年にウブロのブティックがオープンした場所、パリのヴァンドーム広場を象徴するコラム(円柱)に巻かれたブロンズから着想し、文字盤にあえて酸化させたブロンズを採用。故に1本1本で微妙に柄や色合いが異なる。12時位置ロゴがさりげなくコラムをフィーチャーしているのもポイント。自動巻き。径45mm。チタンケース。カーフ×ラバーストラップ。ブティック限定。111万円(LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ)
■WAKO/和光の海島綿のアンダーウエア
「肌に近いほど高品質を」が再確認できる
使用する海島綿の品種は「V-135」。シルクのような光沢とカシミヤのような柔らかさから英国王室でも寵愛されたが、栽培の難しさから長く姿を消していたもの。それが現代の栽培技術で復活。Tシャツ1万2000円、ニットトランクス6500円〈ともにMサイズのみの展開〉(和光)
■TECKNO MONSTER/テクノモンスターの純度99.9%チタンスーツケース
世界唯一! 純度99.9%チタン外装のトロリー
オールブラックのクールな外装はなんと純度99.9%チタン製! 強靭にして軽量なチタンはトロリーに理想の素材だが、加工の難しさから使われたことは皆無。そこにあえて挑戦した怪物級の逸品だ。縦73×横47×マチ27cm。92万円(HIKO 銀座)
■FUKUSKE/福助のマスターシードコットンソックス
チラ見えに男のロマンはある
「マスターシード」は、東洋紡と米国ニューメキシコ州立大学との共同開発で誕生した最高級の超長綿。それを100%用いつつ、綿ソックス特有のフィット感の物足りなさを解消するため、部位ごとにゲージを調整しながら丁寧に編み立てた。価格も優秀な良作だ。各1800円(福助)
■ZANONE/ザノーネのホームウォッシャブルニット
洗えるって大事
涼感生地のアイスコットンなど、天然素材での機能追求にこだわるザノーネ。今作はポリ混ウール素材だが、高い保温性や吸湿速乾性を得た上、自宅での洗濯もできる。程よくゆるめのネックも今っぽく、秋冬モノだが今のうちに確保したい。4万5000円(スローウエアジャパン)
■AJOTO/アジョトのゴールドボールペン
いつまでも褪せない金の煌めき
英国の筆記具ブランドの代表作。手作業で丹念に磨き上げた真鍮ボディに、高級ジュエリーやプライベートジェットのメッキを手がけるスペシャリストたちがゴールドメッキを施す。ミニマルながらしっかり大人のオーラが漂う。5万5500円(ブリティッシュメイド 銀座店)
■CIRCOLO 1901/チルコロ 1901の転写プリントセットアップ
じっくり見てもわからない
アンコンの名手による秋冬の新作は、伸縮性に富むジャージーを用いつつ、巧みな転写プリントで見た目はツイードそのまま。柔らかな生地をテーラードの面構えに仕立てあげる技術力もさすがだ。ジャケット6万4000円、パンツ3万1000円(トヨダトレーディング プレスルーム)
■JOHN LOBB/ジョンロブのアクアカーフ
意外に知られていない? 水に強いジョンロブ
「傘をいかに細く巻くか」にこだわるなど、雨具にも美しさを求めるのが英国紳士。ある意味その真髄ともいえるのが「シティ2」のアッパーに撥水性を高めた"アクアカーフ"を採用したのがこちら。雨でも足元のお洒落に妥協したくない紳士にとって最高の選択肢だ。17万円(ジョン ロブ ジャパン)
※表示価格は税抜きです。
撮影/野口貴司(San・Drago)、若林武志、岡田ナツ子、大泉省吾、長尾真志、河野敦樹、池田佳史・仲山宏樹(以上BOIL) スタイリング/四方章敬、佐々木 誠 ヘアメイク/松本 順(辻事務所) 構成・文/伊澤一臣 文/長崎義昭・中河由起恵(以上Paragraph)、吉田 巌(十万馬力)、秦 大輔、間中美希子、礒村真介、酒向充英 イラスト/世戸ヒロアキ 撮影協力/横浜開港記念会館
[MEN'S EX 2018年8月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。
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