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オールスター夢の競演 世界バレエフェスティバル

2018/8/4

パリ・オペラ座バレエ団、ボリショイ・バレエ、英国ロイヤル・バレエ団など、世界屈指の名門バレエ団のトップダンサーが今夏、東京に集結した。3年に一度開かれる「世界バレエフェスティバル」の舞台に立つためだ。野球のオールスターゲームのように、ダンサーが国籍や所属バレエ団を超えて同じ舞台を踏む数少ないイベントだ。

初めて開催された1976年には英国、ロシア、そしてキューバの当時の3大プリマが並んで登場し、バレエ界に衝撃が走ったという。15回目を迎える今年は8月1~5日と同8~12日、同15日に東京文化会館(東京・台東)で開催される。40人余りのスターが2週間にわたって真夏の東京で最高峰の技術と表現力を競う。

名門バレエ団トップダンサーが一堂に会する

世界に名をはせる日本発のバレエの祭典の魅力や見どころは何か。出演するトップスターたちに練習の場で聞いてみた。初日まで残り2日の7月30日、東京文化会館のスタジオをのぞくと、30人ほどのダンサーたちがピアノ伴奏に合わせて体を動かしていた。人数が多い上、皆大柄でスタジオが窮屈そうだったが、誰もが力を抜くことなく、高いジャンプやキレのあるステップを披露していた。基礎的な動きはダンサーの実力が最もあらわになるといい、技を見せつけるような、熱気と迫力あふれる練習風景だった。

その場にいた一人、英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパル、サラ・ラムさんは今回で2度目のフェスティバル出演だ。「バレエ団では通常、力量に応じてダンサーがいくつもの階層に分かれて活動している。ところがここでは名門バレエ団のトップダンサーたちが一緒に並んで練習する。とてもユニークな環境だ。初めて会う人も多いが、バレエへの愛情と情熱を共有しているので皆フレンドリーで仲間意識が強く、とてもいい雰囲気ができている。互いの演技を見て学ぶことも多いし、そのすばらしさに心奪われる」とラムさんは言う。

フェスティバルでは「くるみ割り人形」や「ジゼル」といった古典の名作から、現代作品まで多彩なバレエの名場面20演目が、4時間余りにわたって披露される。1人当たりの出演時間は比較的短いが、多くのダンサーが自分の出番を終えても舞台袖に残って仲間の演技を見守るのだという。

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