マネー研究所

行列のできる投信相談所

投信の規模を示す「純資産」、大きいほどいい?

日経マネー

2018/8/9

I 何が起こったのですか。

吉井 13年5月に入り、一時的に日本株相場が調整局面を迎えました。それと同時に、同投信から毎月数百億円単位の資金が流出し始めたのです。その後、市場の落ち着きとともに相場は再び大きく上昇しましたが、資金流出が続いた同投信の成績は3年近く低迷し、純資産は約700億円にまで縮小しました。成績不振の直接的な原因が資金流出にあったのかは定かではありません。しかし、数カ月間で純資産が10倍近くに膨れ上がり、その後3分の1にまで縮小するという状況では、いかに優れたファンドマネジャーでも力を発揮するのは難しいのではないでしょうか。

I その後はどうなったのですか。

吉井 16年に入り、資金流出の影響が軽微となってからは、パフォーマンスが改善しています。むしろ直近2年間は、「ひふみプラス」よりも良い成績を残しています。

I 「ひふみプラス」も同じ道をたどるのでしょうか。

吉井 「ひふみプラス」は、純資産が大きくなるにつれて銘柄数を増やしたり、流動性の高い銘柄を組み入れたりして、今のところはうまくかじ取りしているように見えます。問題は、日本株相場が今後大きな調整局面を迎えた時ですね。大量の資金が流出するようなら、成績を注視する必要があると考えます。

I 保有している投資家の動向が鍵になるということですね。

吉井崇裕
イデア・ファンド・コンサルティング社長。ファンド・アナリストとして、国内約6000本の投資信託を常時分析する。モーニングスター、三菱アセットブレインズにてファンド・アナリスト、朝日ライフアセットマネジメントにて販売および運用関連業務に従事。現在は神奈川県鎌倉市で個人投資家向けに投資助言サービスも行う。http://ideafc.co.jp/

[日経マネー2018年9月号の記事を再構成]

「ライフ&マネーFesta 2018」開催!
投資初心者から上級者まで必要なお金の知識が1日で学べる、日本最大級の「人生設計とお金」のイベントで、8月25日に東京・六本木の東京ミッドタウンホールで行います(入場無料)。ファッションデザイナーのコシノジュンコさん、経済コラムニストの大江英樹さん、家計再生コンサルタントの横山光昭さん、エッセイストの小島慶子さん、作家・漫画原作者の夏原武さん、元お笑い芸人の億万投資家・井村俊哉さんなど、マネー専門家や人気講演者のスペシャルトークを聞くことができます。詳細と事前登録は公式サイトまで。

日経マネー 2018年 9 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)


マネー研究所 新着記事

ALL CHANNEL