マネー研究所

行列のできる投信相談所

投信の規模を示す「純資産」、大きいほどいい?

日経マネー

2018/8/9

写真はイメージ=PIXTA
日経マネー

株式投資ほどのリスクは取れないが、分散投資でリスクを下げつつ少しでも資産を殖やしたい。こんなニーズに応えた商品として、投資信託が人気を博している。ただ、一口に投信といっても中身は多種多様。自分に合った商品を見つけるには、どうすればいいのか。投信初心者の疑問をプロが分かりやすく解説する。

◇  ◇  ◇

Iさん(以下、I) 金融機関の窓口で「ひふみプラス」を推されました。成績好調で純資産総額も大きいので、お薦めなのだそうです。

吉井崇裕(以下、吉井) 「ひふみプラス」は主に日本株で運用する投資信託です。確かに、他の日本株投信と比較して良好な成績を設定来残しており、銘柄を選ぶ力は優れていると思います。ただし、純資産が大きいからお薦めというのはいかがなものでしょうか。

I 吉井さんは、純資産が大きい投信は薦めないのですか。

吉井 純資産が大きい投信は十分な資金が集まっているため、運用が途中で終了(繰り上げ償還)するリスクが少ないということは言えます。ただ統計的に見て、純資産の大きさと運用成績の良しあしには何の関係性もありません。むしろ日本株に限って言えば、純資産が小さめの投信の方が好成績を残す傾向が見て取れます。

I 純資産が大きくなると投信の成績が悪化すると?

吉井 純資産の大小よりも、資金の流出入の規模に関係があるとみています。「JPMザ・ジャパン」という投信をご存じですか。

I 数年前に人気を集めた日本株投信ですね。

JPMザ・ジャパンのパフォーマンス

吉井 同投信はもともと優れた運用力が評価されていました。一方で、2012年末時点の純資産は300億円程度と、人気投信とまではいかない状況でした。しかし、好成績に目を付けた一部の金融機関が積極的に販売したことで、13年4月末までに1700億円の資金が一気に流入し、一躍人気になりました。その間は成績も絶好調で、4カ月間で83%の上昇となり、純資産も約2900億円まで拡大しました。問題はその後です。

マネー研究所 新着記事

ALL CHANNEL