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モンキーブレッドの翠川裕美社長

モンキーブレッドの翠川裕美社長

作るのは得意でも、売るのが苦手なクリエーターは多い。そんなクリエ-ターを支援したいと、IT(情報技術)に詳しくない人でも簡単にウェブサイトを作り、商品を販売できるサービスを立ち上げたのが、モンキーブレッド(東京・渋谷)社長の翠川裕美さんだ。「魅(み)する」ことと「売る」ことを両立したカタログのようなオンラインショップを考案し、「作る人」が創作に没頭できる環境づくりに取り組んでいる。「自分が本当にいいと思うものを売れば、関わった全員が幸せになれる」と語る。

「だったら翠川がやれば?」の言葉に奮起

「中小規模のブランドや作家がオンラインショップを開設しようとする場合、悩みを抱えることが多かった」と翠川さんは話す。1つはテクノロジーに慣れていないこと。2つめはサイト専任者を置く人的・経済的余裕がなく、更新や顧客からの問い合わせに十分に対応できないこと。3つめは海外対応が面倒なこと。海外にファンがいることはわかっていても、語学の問題で尻込みしてしまうケースは少なくなかった。

翠川さんはそんな悩みをテクノロジーで解決しようと、月額課金制のクラウドサービス「KATALOKooo(カタロクー)」を立ち上げた。サーバーのレンタル代金を含む初期費用3万円とクレジット決済の手数料を支払えば、小規模なブランドでもカタログのようなオンラインショップを簡単に作ることができるサービスだ。

「企画・販促等を手がけるシロアナという会社を運営してきて、中小規模のブランドやクリエーターの多くが、悩みを抱えていることはわかっていました。ある日、ジュエリーデザイナーの友人に、『だったら、翠川が解決すればいい』と言われたんです」

最初は「えっ、私がやるの?」と不意をつかれた気持ちになったが、すぐに自分だったらこんなサービスが欲しいというアイデアとともに、「あの人とあの人に頼めばできるかも……」と協力者の顔が頭に浮かんだ。早速、仕事で面識のあった左居穣氏にサイトのデザインなどを依頼、数多くのプロジェクトを共にしてきた友人のシステムエンジニアと協力しながら2016年にモンキーブレッドを設立、17年4月にカタロクーをリリースした。

カタロクーのサービスは内容に応じて、月額5000円から3パターンある。出店者は初期費用や月額課金のほかに、販売額に応じた手数料5%(海外の場合は20%)を運営会社に支払う。最も高い月額3万円のハイグレードコースでは顧客データを分析し、ショップごとの販促企画を事務局が提案するなど、恒常的に売り上げを伸ばしていくためのサービスも用意している。

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