ひと夏の思い出 海辺の水着写真を失敗しない5つの技
三井公一のスマホ写真術(第5回)
暑い日が続いている。気持ちよく晴れた日は、海や川など水辺のレジャーに繰り出すこともあるだろう。そういう場所での撮影もスマートフォン(スマホ)が活躍する。最新の防滴防じんモデルならばごく少量なら水がかかってもOKだし、なによりも写真をすぐシェアできるのが楽しいからだ。ちょっとしたコツやアプリの利用で写真の見栄えがよくなる技を伝授したい。
明暗が強すぎるときはHDRを利用
晴れた日は日光が強くコントラストが高くなる。明るい部分と暗い部分の差が大きくなり、キツい写真に仕上がりがちだ。そこでカメラ設定画面で「HDR」(ハイダイナミックレンジ)機能をオンにして撮影しよう。そうするとスマホが1回のシャッターで自動的に複数回のショットを合成して、明暗差が少ない美しい写真を撮ってくれるのだ。
画面例はiPhoneだが、Androidも機種によってはHDR機能があるので、「ちょっと今日は直射日光が強いな」と感じたらこの機能を使うといいだろう。規定値でHDRがオンになっている機種もある。
太陽の向きに注意
日中に水着姿を撮る場合、太陽の向きに注意したい。正午近くの場合は真上付近にあるが、日が傾いてきた場合は注意が必要だ。日光が強い場合は基本的にダイレクトに顔に当たるのを避けよう。どうしてもまぶしげな表情になってしまうし、ノッペリとした描写になってしまうからだ。迷った場合は正面と左右と3パターンと向きを変えてもらって撮れば安心だ。このとき、本連載の第1回「スマホで桜写真 デュアルカメラのボケが人混みに有効」で説明した露出補正機能を使って、明るさを調節してもいいだろう。
動きのある写真は連写で撮る
ビーチでは水遊びやボール遊びなど、動きのあるシーンを撮影するチャンスも多い。シャッターチャンスを狙ってここぞというときにシャッターを切るのもいいが、スマホの連写機能を使ってみよう。
多くの機種で、シャッターボタンを押しっぱなしにすると高速連写してくれる。iPhoneやXperiaなどは、秒間10コマ程度のスピードで撮れる。撮影後にベストショットをカメラロールから選ぶのが楽チンだ。スイカ割りの瞬間など、決定的瞬間をカンタンにおさえることができる。
無料で高機能なアプリ「Snapseed」
せっかくの夏の思い出はフォトジェニックに残したい。アプリを使えばあっという間に印象的な写真ができる。「Snapseed」は無料で高機能なのでオススメだ。明るさや色合い、トリミングやゴミ取りまで多彩な機能を有する。無料アプリとは思えないほどだ。
最後にアプリを駆使したちょっとした裏技を紹介しよう。
夏のビーチは日射しが強いので裸眼だとどうしても目が閉じがちだ。せっかくの記念写真は目をパッチリと開いて撮りたいものだ。残念ながら閉じがちに写ってしまったカットでも「Adobe Photoshop Fix」ならば、プリクラよりも自然にお目々パッチリ写真に加工できるのだ。是非お試しあれ!
このように海辺のワンシーンを、アプリを使って楽しく加工できるのがスマホ写真の醍醐味だ。ぜひ試してみて欲しい。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影している。2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。http://sasurau.com/
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