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年収300万円はリッチ 世界から考える日本の幸福度

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日経ウーマンオンライン

今年の夏のボーナスは全体に増える傾向が見られているそうです。人手不足を反映して、給与も増加傾向が続いています。では私たち日本と世界の給与の事情、そして収入と幸福度の関係はどうなっているのか。じっくり見ていきましょう。

年収300万円、世界では所得の上位2%?

みずほ総合研究所の「2018年夏季ボーナス予測」では、民間企業の今年夏のボーナス支給額の予測は平均37万3725円と、昨年より2%増えています。そして公務員の夏のボーナスは、管理職を除く一般行政職の平均支給額は約65万2600円(平均年齢35.9歳)。昨夏と比べ約1万500円増え、6年連続のプラスとなりました。

また、厚生労働省によると、所定内給与(基本給に相当)は13カ月連続で増えているそうです(6月6日発表の毎月勤労統計調査による)。

でも、全体の金額が上がっても肝心の自分の懐が潤わなければ話にならない、というのがボーナスや給与というもの。自分の給与は果たして成果に見合った額なのか、と疑問に思っている方も多いことでしょう。

世界の中で、自分の収入がどの程度に位置付けられるのかが分かる、「GLOBAL RICH LIST」というサイトがあります。ここに自分の年収を入力してみると、世界で何位、上位何パーセントで、ある国のスペシャリストの年収何人分、といったデータがサッとはじき出されます。

「世界の上位に入るような年収ではない」と思う人も多いことでしょう。ところが、日本という豊かな国にいるから気付かないだけで、世界中と比較してみると自分の裕福さに驚きます。

例えば日本円を選択し、年収300万円を入力すると、「あなたは世界で約1億50万番目にリッチ」などと表示されます。「そりゃリッチじゃない」と思うかもしれません。ところが、同じページでは、なんと「年収世界ランクでは上位1.67%に入るリッチな人」とも表示されます。キルギスタンという国では、お医者さん116人分の年収に相当するとか。

もちろん、物価や生活水準などを考えると単純比較はできませんが、少しリッチになったような気分になれそうです。

では、世界の給与事情を見てみましょう。

世界1位、スイスの平均月収は57万円

例えば 「NUMBEO」というデータベースのサイトには、世界各国の平均月収がの順位が示されています。これは税金を引かれた後の金額で、社会福祉が充実した北欧やアラブ近隣の国が高額なようです。

1位のスイスは平均が約52万円。つまり年収が約620万円で、時給22スイスフラン(2550円)がおよその最低賃金だそうです。例えばファストフード店でアルバイトをしたときの最低の時給ということですね。

では、働いている平均時間をみると……経済協力開発機構(OECD)のデータでは、スイスでは基本的には最大でも週42時間で、年間約1590時間。これに対して日本は約1713時間。給与はスイスのほうが高いのに、働いているのは日本のほうが長いですね。

ところが、スイスは世界一物価が高いとされる国。サンドイッチ1つが1100円、ジュース1本450円といった価格が日常です。私もジュネーブの駅前のマクドナルドで、ハンバーガー1個とジュースで800円以上して驚いた記憶があります。つまり、給与の額面は日本の2倍近くでも、物価が高い。物価と給与の関係からは、そこまで高額給与とはいえなさそうですね。

それでも、スイスや北欧などは社会福祉が日本よりも充実しているなど、給与の額面だけでは測れない生活面での充実度は高そうです。では、収入って、いくらあったら幸せな気分になれるものでしょうか……。

誰もが満たされる収入の額は?

例えばスイスで給与をもらって日本で生活してみましょう。単純に額面と物価だけで考えたら、品物にもよりますが物価がおよそ2分の1~3分の2。額面は同じ52万円の給与でも、買える量はスイスの倍くらいになります。私たちがアジアを旅すると「雑貨や食べ物が安い!」と思うのと同じですね。

というわけで、一概に給与や収入の金額だけで生活水準は決められません。それでも、多くの人にとって、給与は多いに越したことはないでしょう。生活が豊かになるのはもちろん、自分のスキルを高く評価してもらっているということですから。

ところが、ノーベル賞を受賞した米国の行動経済学者ダニエル・カーネマンと、アンガス・ディートンは、少し前にこんな結論を発表していました。

「7万5000ドル(約750万~900万円)以上の年収を得たとしても幸福指数は上がらない」

つまり、月収70万円(年収に単純換算すると約840万円)あたりから、喜びやストレスなどの頻度や度合いは変わらなくなるというのです。

これは、「Gallup-Healthways」という、1000人の米国人を対象に「人生の評価」や「幸福感」についての調査を分析したもの。米国が基準の数値ながら、この「月収70万円」あたりが幸せの飽和状態で、あくまでも金額から感じる幸せ度は、これ以上の金額があっても伸びなくなるというのが、経済学者の見解です。

最近は副業も認められるようになってきており、自分なりの方法を見つければ、幸せの飽和点の収入には誰でも手が届く可能性があるわけです。

収入が高くなれば税金など出ていくお金もそれなりに多くなるし、あれこれ苦労や心配も生まれてくるもの。少し増えた、昨年よりも上がった……そのくらいが幸せかもしれないとは思います。でも、給与はやっぱり高いほうがうれしい。これは経済学者よりも私たちが一番分かっていることかもしれませんね。

【参考資料】

■みずほ総合研究所 2018年夏季ボーナス予測

■Global richlist.com Rankings by Country of Average Monthly Net Salary (After Tax) (Salaries And Financing)

■OECD Data, Hours Worked,.

■ニューズウィーク、スイスで世界の最低賃金、The Minimum Wage Could Reach $25 an Hour?

■WIRED, Dial in your happiness

上野陽子
 著述家、翻訳家、コミュニケーション・アナリスト。カナダ、オーストラリアに留学後、ボストン大学コミュニケーション学部修士課程でジャーナリズム専攻、東北大学博士前期課程人間社会情報科学専攻修了。通信社、出版社をへて、コラム連載や媒体プロデュースを手がける。仕事と趣味で世界50カ国以上を周る旅好き。著書に『コトバのギフト―輝く女性の100名言』(講談社)、『スティーブ・ジョブズに学ぶ英語プレゼン』(日経BP社)『mini版 1週間で英語がどんどん話せるようになる26のルール』(アスコム)ほか多数。

[nikkei WOMAN Online 2018年6月16日付記事を再構成]

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