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「オンライン診療」解禁 出かけなくても受診可能に

日経トレンディ

2018/8/26

写真はイメージ=PIXTA
日経トレンディ

ICT技術の波が医療の世界にも波及している。ビデオ通話機能を使って診察を受ける「オンライン診療」が解禁され、健康保険も使えるようになった。医師不足や医療の偏在が叫ばれるなかで、切り札となり得るのか。

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「調子はどうですか。お変わりありませんか?」。スマホ画面からビデオ通話で話しかけてくる医師に「はい。血圧も安定しています」と自宅のリビングで答える。こんなシーンが日常になってきた。ビデオ通話機能を使って診察を受けられるオンライン診療が2018年4月、保険適用になった。

オンライン診療とはスマートフォンやパソコンなどのビデオ通話機能を使い、医師と患者がインターネットでつながって行う診療のこと。ICT(情報通信技術)を活用した新しい医療の形態だ。もともとは「遠隔診療」と呼ばれ、へき地や離島など過疎地域への医療支援として活用が想定されていた。その流れが変わったのが15年8月。厚生労働省から離島、へき地の患者に限定しないと解釈できる通達が出された。これが事実上の“解禁”となり、ビデオ通話機能を使った診療のプラットフォームを提供する医療系IT企業の参入が相次いだ。医療機関が対応していれば、ビデオ通話でオンライン診療を受けられるようになった。

18年度の診療報酬改定で新たに設けられたのは「オンライン診療料」「オンライン医学管理料」。糖尿病や認知症など継続した治療が必要な慢性疾患が対象だ。これに先立って厚生労働省は「オンライン診療ガイドライン」を発表。これまで曖昧だった運用ルールが明確化され、「オンライン診療」という新しい名前が付けられた。「始まって2年で保険診療の枠組みに入ったということは大きな前進」とオンライン診療研究会会長の外房こどもクリニック院長、黒木春郎氏は評価する。

■オンライン診療のメリットは?

オンライン診療のメリットは何といっても病院に出かける手間や待ち時間を省けること。実際の診察は5分でも、待ち時間、通院のため半日会社を休むことも少なくない。待合室で他の病気に感染するリスクも回避できる。

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