セカンドキャリアは保育士 子育てママ復職の選択肢に

2018/7/31
夜の短い時間だけ保育士として働く久保さん(横浜市都筑区のアスク北山田保育園)
夜の短い時間だけ保育士として働く久保さん(横浜市都筑区のアスク北山田保育園)

セカンドキャリアで保育士に転身する女性が目立ち始めた。保育士の求人サイトを運営するネオキャリア(東京・新宿)によると、未経験OKの保育士求人はこの3年で2倍に拡大。保育士不足を背景に2015年から保育士資格試験の機会が年2回に増えたことも転身派を後押しする。異業種で働き、出産・育児を機に退職した女性たちが活躍するケースも多いようだ。

夫転勤に帯同、地方で再就職

「ほら、順番に遊ぼうね」。日が傾くころから、アスク北山田保育園(横浜市)で働く久保奈津子さん(34)。アルバイトの保育士として、午後6時から3時間ほど勤務する。夕食を食べさせたり一緒に遊んだり、仕事内容はフルタイムの保育士と変わらない。「昼間は行事に参加するなど自分の子供と過ごせる」と充実した表情だ。

「最初から保育士を目指してはいなかった」と久保さん。立命館大学経済学部を卒業し、大手生命保険会社に入社。保育士資格を取得したのは出産直後だ。妊娠中に勉強を始め、資格試験に合格。その後、夫の転勤で保険業界を離れた。久保さんの再就職先になったのは地方の公立保育園だった。

保育士の魅力の一つは地方でも働けることにある。「保険の仕事は通勤にも時間を取られてしまうが、保育所は住宅街にあるので働きやすい」と久保さんは話す。9歳と6歳の我が子が最優先としながら、給与面では満足しているという。「午後6時から時給が700円アップして1800円になる。1日3時間勤務でも十分もらえる」

勤務先の上司、安達朋広園長は、久保さんがお迎えの時間だけでも働いてくれるのはありがたいという。「他の保育士が別の仕事にあたる時間ができ、園全体で残業が減った」。金融機関で働く夫も、子育てしながら仕事を再開した久保さんを応援している。

保育業界は人手不足が深刻だ。17年度の有効求人倍率は2.73倍と、全産業平均の倍近くになった。未経験者も歓迎という保育所は多い。独立行政法人の福祉医療機構の調査では、保育人材が不足していると答えた保育所は16年度に4分の1にのぼった。

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子育て通じ子供とふれあう仕事に関心