出世ナビ

お客さんがホイホイ集まる法則

お客さんへの思い最優先 手芸ネットショップ快走の鍵 経営コンサルタント 竹内謙礼(5)

2018/8/2

最初はお小遣い程度になればいいと思っていた副業も、うれしい誤算で売上は急激に伸び始めた。個人事業主では対応できないほどの売上となり、後にMYmama(名古屋市南区)を設立。手芸の完成品だけではなく、手芸用品や材料等を販売するネットショップを立ち上げた。しかし、蟹江さんは売れば売るほど手芸品を作り始めた当初からの“ある思い"が大きくなっていった。

「手芸は材料を仕入れて作ると、市販品よりも高くなってしまうことが多いんです。会社の規模が大きくなればなるほど、次第に不満が大きくなっていきました」

手芸品の材料を安く仕入れる方法を模索した結果、ある中国人女性と出会い、中国の子会社の設立につながった。製造販売の仕組みを作り上げたことにより、販売価格は下がり、主婦のお小遣いでも気軽に買える品揃えを実現できるようになった。

蟹江さんの消費者目線は商品開発や販売ページにも現れている。裁縫が苦手な人でも簡単に作れるセット商品や、手芸好きが気になるポイントをわかりやすく解説した商品ページが評判を呼び、売上は月商3000万円を突破した。2016年の楽天市場の東海・北陸エリアにおける「ショップ・オブ・ジ・エリア」を受賞するほどの人気の店へと成長した。

*   *

この事例に学ぶべきポイントは蟹江社長がお客さんに対する感謝の気持ちを徹底して捨てなかったことである。蟹江さん自身が手芸好きで、同じく手芸の好きな主婦であるお客さんに対して本当に喜んでもらえる商品の制作を、求め続けることによって、中国の子会社を活用した製造販売の道が開けて、お客さんに喜んでもらえる商品を届けることができたのである。

これがもし、途中で「お客さんに何を売りたいか」という気持ちから、「どうやって売るか」という気持ちにシフトしていたら、状況は大きく変わっていたはずである。お客さんのために価格を抑えて売ろうという気持ちは生まれず、中国に子会社を作るようなことはしなかっただろう。国内メーカーの卸商品ばかりのラインナップとなり、お客さんから早々に飽きられていたに違いない。

出世ナビ 新着記事

ALL CHANNEL