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MYmama のスタッフは全員手芸好き。社内には手芸用品がズラリと並び、お客さんに喜んでもらえるアイデアが詰まっている

MYmama のスタッフは全員手芸好き。社内には手芸用品がズラリと並び、お客さんに喜んでもらえるアイデアが詰まっている

日経MJの人気コラム「竹内謙礼の顧客をキャッチ」が『200社に足を運んでわかったお客さんがホイホイ集まる法則』(日本経済新聞出版社)のタイトルで1冊の本になりました。5年間250回にわたる連載の中から、一押しのノウハウ50の事例を選び、再取材の上、大幅加筆してまとめたものです。その50の事例から、10例を抜粋して紹介します。5回目は、普通のママさんが始めた手芸専門のネットショップの人気の理由を探ります。

◇  ◇  ◇

商売はお金を稼げば稼ぐほど、"欲"が湧き出てしまうものである。最初のうちは商品をお客さんに売った時のうれしさやお客さんに喜んでもらった時の感動が勝るが、次第に「もっと売りたい」という欲が強くなっていく。そして、「何を売るか」というテーマを一日中考えるようになり、食事をしている時も、朝起きた時も、頭の中は常に商売のことでいっぱいになる。

しかし、その刺激は次第にマンネリ化し、頭の中はいつしかお客さんより、お金を稼ぐ方法のほうが大半を占めるようになる。もっと売上が欲しくなり、もっと利益が欲しくなり、お客さんのために「何を売るか」ということより、自分のために「どうやって売るか」ということばかり考えるようになってしまう。

そして、もっと売るために広告費を使い、利益を出すために経費を削減し、次第にお客さんの気持ちから離れてしまい、商品の魅力がなくなり、「売れない」スパイラルに陥っていく。

ここでは、お金儲けの欲に見向きもせず、お客さんへの思いだけを最優先して成功した手芸専門店の事例を紹介する。

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子供が生まれたことをきっかけに手芸に興味を持ち始めた蟹江幸子さん。知人から手芸品を作ってほしいという依頼を受けるようになり、最初のうちは趣味の延長線上で手芸品を作っていた。その後、友達から次々と依頼が舞い込むようになり、「自分が作ったものが売れるかも」と、思い切ってネットオークションで自作の手芸品を売ってみることにした。

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