気がつけばキャッシュレス社会 現金お断りの店も決済手数料、引き下げ進む

日経ヴェリタス

さらに手数料の引き下げ競争も激しくなりそうだ。LINEは8月から、中小事業者にかかる決済手数料をゼロにする。そしてヤフーも、10月から手数料を無料にする予定だ。

店舗にクレジットカードを導入すると、3%ほどの手数料を店側が負担する必要がある。この手数料が、キャッシュレス化が進まない要因になっていた。LINEの出沢剛社長は、手数料を無料にすることで「ラインペイが使える店舗を圧倒的に増やし、決済革命を起こす」と語る。

日本、根強い「現金志向」

もっとも日本のキャッシュレス決済比率(18%)は、韓国(89%)や中国(60%)はもちろん、インド(38%)にも及ばない。根強い「現金志向」が、キャッシュレス決済の普及を阻んでいる。

実際のところ、キャッシュレスはどこまで浸透しているのだろうか。

そこで全長約800メートルのアーケードがあり、都内有数の商店街として知られる武蔵小山商店街(東京・品川)で、普段の買い物でよく使う決済手段について50人の買い物客に聞いてみた。

武蔵小山商店街では現金派が多数だった(東京都品川区)

結果は50人のうち「現金派」が31人と、「キャッシュレス派」の19人を上回った。「現金派」の理由で多かったのは、「お金の管理しやすさ」だった。クレジットカードだと「いくら使ったのか、分かりにくい」「使いすぎが怖い」といった感想も多かった。

一方、「キャッシュレス派」の最大の理由はその「便利さ」だ。子ども連れで買い物中の女性は「簡単に支払いができるので、電子マネーが使える店ばかり行っている」と話す。また「ポイントが目当て。現金だと何もつかないからもったいない」と、ポイント重視派もいた。

日本で現金社会が続いているのは、現金に対する高い信頼の裏返しでもある。さらにATMは全国の隅々に設置されている。日本のどこにいても、簡単に現金を引き出すことができる。

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
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