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気がつけばキャッシュレス社会 現金お断りの店も 決済手数料、引き下げ進む

日経ヴェリタス

2018/7/29

テラスカイの社食は「LINE Pay」のQRコードで簡単に決済できる(東京都中央区)

日本のキャッシュレス決済比率は18%(2015年)。政府はこの比率を25年までに、40%まで引き上げようとしている。現金志向が根強く残る日本で、果たして実現できるのか。キャッシュレス決済の普及に向けた課題と、新しい取り組みを探った。

■「現金お断り」の実験店

JR総武線の馬喰町駅(東京・中央)の近くに、外食大手ロイヤルホールディングスが昨秋開いた、「現金お断り」の実験店がある。

レストランに近づくと「CASHLESS」と書かれたボードが目に入る。実際に店舗で現金は使えず、支払いはクレジットカードや電子マネーなどに限っている。会計はスタッフを呼び出して、テーブルで決済するので、混雑時でもレジで待たずに済む。

店舗にとってもメリットは大きい。閉店後に毎日行っていた精算や、釣り銭の準備といった作業がなくなる。「現金を扱う仕事は手間がかかるうえ、精神的な負担も大きかった」(ロイヤルHDの中西喜丈氏)という。人手不足が深刻な外食業界ではキャッシュレス化が、従業員の負担軽減にも直結する。

■社員食堂の支払いにLINE Pay

今春、社員食堂の支払いに「LINE Pay」を導入したのは、ソフトウエア開発のテラスカイ(東京・中央)だ。

ランチタイムには2種類のQRコードを印刷した紙が置かれる。1つはカレーライス(400円)、もう1つはランチビュッフェ(500円)だ。どちらかを選び、自分のスマートフォン(スマホ)で決済する。利用者は「財布を持たず、スマホ一つでランチを食べられるのは気軽でいい」と話す。

QRコードを使うスマホ決済は、専用の読み取り端末がいらず、導入コストが少なくて済む。このため個人商店や屋台など、これまで現金しか使えなかった場所にも広がる可能性がある。

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