マネー研究所

人生を変えるマネーハック

余生35年は長すぎる 65歳以降も働くのが100年人生 人生とお金の分岐点をマネーハック(5)

2018/7/30

もちろん、40歳代くらいから老後資金づくりをスタートさせられれば資産を大きく積み上げることができます。20歳代からなら、さらに老後資産を大きくすることができるでしょう。早く気がつくことは老後の豊かさを手に入れる大事な一歩なのです。

■いったん引退を迎えたら「吾唯足知」

一方で、いったん引退を迎えたら以後は発想の切り替えが必要です。つまり「お金をためる」のをやめ、「今あるお金の範囲で楽しく暮らす」ということに集中するのです。

年金生活に入ったあとに資産形成を行うことは困難です。どんな金額でも、「ここまでよく頑張ったよ」と前向きに捉え、「幸せの量」を増やす方法に専念しましょう。

定期的な収入としての公的年金がもらえるようになったら、これを日常生活費のベースに置くよう家計を調整します。その上で、企業年金や退職金、引退までにためることのできた資産をすべてリストアップし、計画的な取り崩し予算を決めておきます。

「毎月公的年金+5万円を取り崩して暮らすことにしよう。老後30年として1800万円を取り崩し、残りの資産は介護の費用などに回そう」といったようにしておけば、無用な心配はなくなるはずです。

金融機関は「もっとためましょう」「もっと増やしましょう」とあなたにささやくかもしれません。しかし、引退後は高いリスクを取った投資はお勧めできません。

禅の世界で「吾唯知足」(われただたるをしる)という言葉があります。人生最後のお金の分岐点である引退を乗り越えたら、それぞれの家計にとってちょうどいいバランスの生活を見つけて、ゆったりのんびり楽しんでいけばいいのです。

マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはIT(情報技術)スキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。
山崎俊輔
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)など。http://financialwisdom.jp

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