超小型ゲーミングPC モバイル端末の新しい選択肢に津田大介が注目するPC「GPD WIN2」(上)

ビジネスで使う場合のネックはキーボードか。小さいので長文を打つのはなかなか難しい。一般的なノートPCのようにどこかに置いてキーボードを打つより、両手で本体を持ち左右の親指で押していったほうが速いと感じた。本格的な入力作業をする場合は、Bluetoothで接続できる折り畳みキーボードなどを一緒に持ち歩くのが現実的といえるかもしれない。

とはいえ、Windowsが使えるのにこのサイズというのは大きな魅力だ。いまだにタブレットやスマホでは対応できず、パソコンが必要になる作業は少なくない。本体重量460グラムでコンパクトなGPD WIN2なら小さなかばんにも入れておくことができる。タブレットを購入しようか迷っている人にとっては、新しい選択肢にもなるのではないか。

キーボードは小さいので、文字を入力する際は親指を使う方が速い
手のひらに収まるコンパクトなサイズで、外出時にも気軽に持ち運べる

GPDは、サイズはGPD WINより少し大きい程度で打ちやすいキーボードを搭載した小型パソコン「GPD Pocket」を発売しているが、こちらも後継モデルの「GPD Pocket 2」が発表済みだ。実際に発売されたら、ぜひこのモデルも使ってみたい。

日本でも人気になりそうな予感

2016年に発売された初代のGPD WINは、独自の設計思想が話題になった半面、性能が物足りないという声も多かった。GPD WIN2を実際に使ってみて、初代で明らかになったニーズと問題点にしっかり対応していると感じた。

GPD社によると、GPD WIN2の開発をクラウドファンディングで募ったところ、日本は米国に続き、2番目に多くの資金が集まったという。確かに小さいボディーにさまざまな機能を詰め込んだGPD WIN2は、日本のマニアが好きそうなハードウエアに思える。

Windowsゲームが大きなシェアを占める海外と異なり、日本ではゲーム専用機のシェアが大きかった。だが最近は若い世代を中心にゲーミングPCの人気が高まっているという。自分がプレーした動画をツイッターで流している人もよく見かけるようになった。GPD WIN2は日本でも意外に幅広い層に人気が出るのではないか。

このGPD WIN2を開発したGPD社のWade代表は、実は僕と同世代だという。渋谷で開催されたユーザーカンファレンスのために来日したときに話をすることができた。次回「超小型ゲーミングPC 開発者が感じた日中反応の違い」ではその話を紹介しよう。

GPD WIN2を開発したGPD社のWade代表
津田大介
ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。「ポリタス」編集長。1973年東京都生まれ。メディア、ジャーナリズム、IT・ネットサービス、コンテンツビジネス、著作権問題などを専門分野に執筆活動を行う。主な著書に「ウェブで政治を動かす!」(朝日新書)、「動員の革命」(中公新書ラクレ)、「情報の呼吸法」(朝日出版社)、「Twitter社会論」(洋泉社新書)、「未来型サバイバル音楽論」(中公新書ラクレ)ほか。2011年9月より週刊有料メールマガジン「メディアの現場」を配信中。

(編集協力 藤原龍矢=アバンギャルド、写真 渡辺慎一郎=スタジオキャスパー)

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