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超小型ゲーミングPC モバイル端末の新しい選択肢に

津田大介が注目するPC「GPD WIN2」(上)

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NIKKEI STYLE

ジャーナリストの津田大介氏が気になるモノやサービスに迫る本連載。今回は、中国・深センのGPD社が開発したWindowsゲームがプレーできるポータブルゲームPC「GPD WIN2」を試した。6.0インチのコンパクトなサイズだが基本性能は高く、ゲーム以外の可能性も感じさせる一台だった。

Windowsゲームが遊べるポータブル

GPD WIN2は、Windows 10を搭載したポータブルゲーミングPC機だ。2016年に発売され「場所を問わずにWindowsゲームがプレーできる」と話題を呼んだ「GPD WIN」の2代目にあたる。

2つ折りになっている本体を開くと、ジョイスティックや十字キーなど本格的にゲームが楽しめるゲームパッド類と小型のキーボードが現れる。見た目はノートPCというより、「ニンテンドー 3DS」に近い。驚いたのはその質感だ。思っていた以上にしっかりと作られていて、高級感があった。

初代のGPD WINとの大きな違いは処理性能だ。CPUにより高性能な「Core m3-7Y30」に変更し、ストレージにはSSDを採用することで高速化を実現している。試しに「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION PLAYABLE DEMO」をプレーしてみたが、快適にプレーできた。

本体のサイズが小さい分、ゲームパッドの操作は少し窮屈に感じたが、慣れてくれば問題なく使えそうだ。バッテリー駆動時間は6時間。外出先でゲームをするだけなら十分な長さだろう。

液晶モニターはスマートフォン(スマホ)より大きい6.0インチ。スポーツ中継などで引いたカメラがとらえた細かいプレーも、画面に目をこらす必要がなく、十分楽しめた。本体背面にはMicro HDMI出力端子が搭載されているので、テレビやモニターの大画面に映すこともできる。

残念だったのは、タブレットやノートPCのLTEモデルのように、SIMカードを挿すことはできない点だ。外出先でインターネットに接続するには、ポケットWi-FiやフリーWi-Fi、テザリングなどを利用する必要がある。GPD社にLTEモデルを出す予定はないのかと確認したのだが、スマホのようにグローバルで何万台、何十万台と売れるのであればLTEモデルの品質検査にも多額の予算を割けるが、パソコンは多機種である代わりに、それぞれの販売台数は少ないため、コストが合わないという答えが返ってきた。また、LTEモデルに対応しているWindowsパソコン自体が現状少ないことも、搭載を見送った理由だという。

普通のPCとしても使える

GPD WIN2のターゲットはWindowsゲームをプレーしたい人だというが、実際に取材の移動中などに試用してみたところ、一般的なPCとしても十分に使えそうに感じた。サイズはコンパクトだが、OSはWindowsなので、普段会社や自宅で使っているPCとインターフェースは変わらない。データもクラウドストレージ経由で共有できるし、USBポートやSDカードスロットも搭載されているので、外付けメディアを使ってデータを移動することも可能だ。

ビジネスで使う場合のネックはキーボードか。小さいので長文を打つのはなかなか難しい。一般的なノートPCのようにどこかに置いてキーボードを打つより、両手で本体を持ち左右の親指で押していったほうが速いと感じた。本格的な入力作業をする場合は、Bluetoothで接続できる折り畳みキーボードなどを一緒に持ち歩くのが現実的といえるかもしれない。

とはいえ、Windowsが使えるのにこのサイズというのは大きな魅力だ。いまだにタブレットやスマホでは対応できず、パソコンが必要になる作業は少なくない。本体重量460グラムでコンパクトなGPD WIN2なら小さなかばんにも入れておくことができる。タブレットを購入しようか迷っている人にとっては、新しい選択肢にもなるのではないか。

GPDは、サイズはGPD WINより少し大きい程度で打ちやすいキーボードを搭載した小型パソコン「GPD Pocket」を発売しているが、こちらも後継モデルの「GPD Pocket 2」が発表済みだ。実際に発売されたら、ぜひこのモデルも使ってみたい。

日本でも人気になりそうな予感

2016年に発売された初代のGPD WINは、独自の設計思想が話題になった半面、性能が物足りないという声も多かった。GPD WIN2を実際に使ってみて、初代で明らかになったニーズと問題点にしっかり対応していると感じた。

GPD社によると、GPD WIN2の開発をクラウドファンディングで募ったところ、日本は米国に続き、2番目に多くの資金が集まったという。確かに小さいボディーにさまざまな機能を詰め込んだGPD WIN2は、日本のマニアが好きそうなハードウエアに思える。

Windowsゲームが大きなシェアを占める海外と異なり、日本ではゲーム専用機のシェアが大きかった。だが最近は若い世代を中心にゲーミングPCの人気が高まっているという。自分がプレーした動画をツイッターで流している人もよく見かけるようになった。GPD WIN2は日本でも意外に幅広い層に人気が出るのではないか。

このGPD WIN2を開発したGPD社のWade代表は、実は僕と同世代だという。渋谷で開催されたユーザーカンファレンスのために来日したときに話をすることができた。次回「超小型ゲーミングPC 開発者が感じた日中反応の違い」ではその話を紹介しよう。

津田大介
 ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。「ポリタス」編集長。1973年東京都生まれ。メディア、ジャーナリズム、IT・ネットサービス、コンテンツビジネス、著作権問題などを専門分野に執筆活動を行う。主な著書に「ウェブで政治を動かす!」(朝日新書)、「動員の革命」(中公新書ラクレ)、「情報の呼吸法」(朝日出版社)、「Twitter社会論」(洋泉社新書)、「未来型サバイバル音楽論」(中公新書ラクレ)ほか。2011年9月より週刊有料メールマガジン「メディアの現場」を配信中。

(編集協力 藤原龍矢=アバンギャルド、写真 渡辺慎一郎=スタジオキャスパー)

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