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「ぬるま湯飛び出せ」 成城学園変える元再編仕掛け人 成城学園の渡文明理事長に聞く

2018/7/29

成城学園理事長の渡文明氏

成城大学などを運営する成城学園(東京都世田谷区)は2017年、創立100周年を迎えた。それを機に定めた「第2世紀ビジョン」を軸に、少子高齢化の時代においても選ばれる大学をめざし改革を本格化している。油井雄二学園長と共にかじ取り役を担う渡文明理事長は、旧日本石油(現JXTGホールディングス)時代から相次ぎ業界再編を仕掛け、同社を10兆円企業に育て上げた。「企業統合の手法と根っこは一緒」という渡氏流の学園改革とは。

■企業統合の手法で意識改革

東京の新宿から急行電車で約15分。成城学園前駅はその名の通り、成城学園を中心に発展し、閑静な住宅街が広がる学園都市だ。幼稚園から小中高、大学・大学院までが1つのキャンパスに集積し、年齢も服装も様々な約8000人が通う。渡氏も中高の卒業生だが、母校の将来については「これまで良家の子女が通うブランド校といわれ、ぬるま湯につかってきた面もある。これからはそれでは駄目だ」と危機感を隠さない。

14年6月、学園の理事長に就任。まず感じたのが組織を隔てる厚い壁の存在だった。「学校は専門分野に一家言を持つ先生方が現場を担う。それゆえに教育方針を巡っては様々な意見があり、まとまりにくい」。幹部同士の意思疎通の改善が急務だと考えた。

企業統合をいくつも経験してきた渡氏は、異なる部署の人たちを集めて1つのテーマについて議論するクロスファンクション・ミーティングと呼ぶ手法をよく使ったという。部署の壁を取り払い、社員の意識改革を進め、2つの文化を1つにする狙いだ。

成城学園ではこれまでそうした取り組みはほとんどなかった。そこで始めたのが、理事長、学園長、大学学長・副学長、大学の4学部長、中高校長、初等学校長、幼稚園長、そして常務理事、事務局長の計13人による経営執行会議だ。理事会に提示する議案について、事前に執行部の意見を出し合い、コンセンサスを得る。「企業でいえば、評議員会は株主総会、理事会は取締役会、この会は常務会にあたる」というわけだ。

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