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ソムリエの石田博さん

ソムリエの石田博さん

仕事相手との関係を深めるビジネスディナー。働き方改革の流れのなかで、「ディナーよりはランチ」という向きも増えているようだが、ワインなどの酒とともに楽しむディナーなら相手との距離が一気に縮まるかもしれない。ビジネスディナーでのもてなし方、もてなされ方のポイントは、高級レストランでの接待に縁がない人にも参考になるはず。失敗しないコツを一流ソムリエに聞いた。

◇  ◇  ◇

ソムリエは知識だけの人ではない

ソムリエは単にワインに詳しいだけではない。最近は、野菜ソムリエや温泉ソムリエ、ファッションソムリエなど何にでもソムリエの肩書を付ける風潮があるため、ソムリエと聞くと「ある分野で専門知識を持っている人」とイメージしがちだ。しかし、本来のソムリエは、レストランでワインをサーブしつつ、軽妙な会話や細やかな気配りで客を楽しませるおもてなしのプロだ。人気のソムリエには多くの固定客が付き、ソムリエが店を移ると客も追いかけるいうことも珍しくない。

フレンチレストラン「ローブ」(東京・港)のソムリエ、石田博さんは「トゥールダルジャン東京」や「ベージュ アラン・デュカス東京」など数々の高級レストランを経験。無数のビジネスディナーの現場に立ち会い、客をもてなしてきた。ソムリエの国際大会3位入賞、アジア・オセアニア大会優勝などの実績もある、もてなしのプロだ。

その石田さんが明かす、第1のポイントは事前の準備だ。ビジネスディナーでは通常、ホストがゲストをもてなす形をとる。ソムリエは店側の立場でホストとゲストの双方をもてなすが、同時に「ホストの執事役としても動く」(石田さん)。ホストになったら、執事役のソムリエと連携してチームワークよくゲストをもてなすのが大事だ。

事前の準備、成功に不可欠

石田さんは「接待上手なホストは、必ずディナーが始まるかなり前に来店し、店側とワインや料理の打ち合わせをする」と話す。例えば、「きょうのゲストはカロリーを気にしているからフォアグラは勧めないでほしい」「予算はこれくらいだから、提案するワインはこの価格帯で」などと具体的に指示しておく。「ワインや料理の注文をリハーサルしておくようなものです。準備が万全ならディナーも滞りなく進行します」(石田さん)

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