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マイカーかカーシェアか お得の分岐点は1日何分? いまさら聞けない大人のマネーレッスン

2018/7/26

メンテナンス代は、タイヤ、バッテリー、エンジンオイルの交換が考えられます。これらを、仮に車検のときに交換したとします(実際にはタイヤの交換サイクルはもっと長く、オイル交換サイクルはもっと短い場合もあります)。業者によって異なりますが、ここでは筆者の車検代を参考にします。

バッテリー交換に3万円、エンジンオイルの交換に1万円、タイヤ4本全て交換で4万円、車検代5万円×3回(8年間で3回車検を受けます)で、8年間のメンテナンス代は、23万円となります。少し話が前後しますが、車検時には、自賠責保険の保険料、自動車重量税、印紙代を支払います。これを法定費用といい、どの業者でも金額は同じです。

駐車場代は、ご存知の通り、場所によって大きく異なります。日本パーキングのウェブサイトによると、新宿区の月極駐車場は2万5920円から4万8600円。横浜市は1万4000円から4万7520円と設定されています。今回の試算では、都市部から少し離れたところ住んでいると仮定して、月額2万円とします。その場合、8年間の駐車場代は192万円となります(車庫付きの持ち家の場合はこの費用はかかりませんが、今回の試算からは除外します)。

プリウスを新車で購入し、8年間乗った場合の総費用は以下の通りです。

<プリウスを新車で購入して8年間乗った場合の費用>

【購入時にかかる費用】
・車両代(消費税・自動車取得税含む) 270万円
・納車費用、車庫証明費用、検査登録手続き費用 3万円
【毎年支払う税金・保険料】
・自動車税(8年分) 28万6500円
・自動車重量税(8年分) 2万2500円
・自賠責保険(8年分) 12万4160円
・自動車任意保険(8年分) 37万4400円
【維持費など】
・ガソリン代(8年分) 33万8400円
・メンテナンス含む車検代(3回分) 23万円
・駐車場代(8年分) 192万円


合計 602万5960円(年間75万3245円)

今回の試算では、600万円強という結果になりました。毎年、同じ費用がかかるわけではありませんが、年間で75万3245円かかっている計算です。カーシェアで年間76万円以上の料金を払っている場合は、購入した方がお得、ということになります。1カ月で6万3000円程ですね。

■カーシェアのコストを利用時間から計算してみる

では、どれくらいの頻度でカーシェアを利用すると、1カ月で6万3000円を超えるのでしょうか。

カーシェアリング最大手パーク24の「タイムズカープラス」の場合、初期費用が1550円(長期的には誤差のレベルなので今回の試算でははずします)、プリウスの利用料金は15分206円(ガソリン代込み)です。月額基本料金が1030円かかりますが、これは利用料金に充当できるので無視します。

プリウスを毎日2時間利用した場合、1カ月(30日で計算)の利用料金は4万9440円です。1日2時間以内の利用であれば、毎日乗ってもカーシェアの方が安く済みます。

ちなみに週末だけ旅行に使うという用途ですと、対象ステーションが限定されますが、タイムズカープラスでは1万2000円の36時間パック、1万4000円の48時間パック、2万円の60時間パックというプランを用意しています。

月に1回土日の旅行に出かけるような場合(例えば土曜日の朝6時にレンタルして出発して日曜日の夜6時までに返却する場合)、1万2000円です。これ以外の残りの28日間を1日2時間利用すると4万6144円です。合計では5万8144円となり、カーシェアのほうがお得という結果となります。

さらに月に2回は土日の旅行に出かけるような場合は2万4000円に、残り26日間毎日2時間利用すると4万2848円。合計で6万6848円で、わずかに車を所有したほうが割安となります。

つまり、毎日2時間以内で買い物や子どもの送り迎えなどに車を使い、月に1回の週末旅行に車で出かけるという用途ではカーシェアのほうがお得で、さらに月に2回、週末旅行に出かけるようなライフスタイルならば車を所有したほうがお得となります。

もちろん、住んでいる地域や走行距離によって、これらの費用は変わります。カーシェアできる車のステーションが近くにあるかどうかでも使い勝手が変わってきます。あくまで1つの目安として参考にしてみて下さい。

(執筆協力 瀧健=ファイナンシャルライター)

井戸美枝
ファイナンシャルプランナー(CFP)、社会保険労務士。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題をはじめ、年金・社会保障問題を専門とする。社会保障審議会企業年金部会委員。確定拠出年金の運用に関する専門委員会委員。経済エッセイストとして活動。近著に「5年後ではもう遅い!45歳からのお金を作るコツ」(ビジネス社)、「身近な人が元気なうちに話しておきたいお金のこと介護のこと」(東洋経済新報社)、「100歳までお金に苦労しない定年夫婦になる!」(集英社)、「届け出だけでもらえるお金」(プレジデント社)など。

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