マネー研究所

Money&Investment

家の相続、配偶者に住む権利 争い防止へ登記制新設 義父母の介護に「特別寄与料」

2018/7/29

相続時、配偶者の保護を手厚くする

 民法の相続に関する規定(相続法)が改正された。残された配偶者が安心して家に住み続けられる権利を新設するなど、相続トラブルを防ぐための仕組みが多い。一方、故人の預金を引き出しやすい仕組みを導入するなど、煩雑な相続手続きが一部簡素になった。相続でもめないために覚えておきたいポイントや注意点をみていこう。

 改正された項目は(1)相続争いを予防・解決(2)相続手続きを簡素化・合理化――という2つの目的に大きく分かれる(表A)。

 前者でまず注目したいのが、配偶者が自宅に終身住み続けられる「配偶者居住権」の導入だ。

■婚姻20年で優遇策

 相続では「遺産が自宅と少しの金融資産」ということがよくあり、もめ事になりやすい。例えば時価2000万円の家のほかは預金が500万円あるだけ。遺言は残っておらず、老齢の妻と一人の子どもで分け方を話し合わなければならないケースだ(図B)。

 妻は長年夫婦で暮らした家を相続したいと考え、子には預金500万円で我慢してほしい。だが子がこれに反対し、法定相続分(2分の1、1250万円)の遺産が欲しいと主張することもある。そのためには「家を売却して換金せざるをえない恐れがあり、妻にとって大きな不安になる」(ランドマーク税理士法人の清田幸弘代表税理士)。

 法改正により、一定の手続きを踏めば、子の主張にかかわらず妻は生涯、家に住み続けられるようになる。妻は家に居住権を設定する登記手続きを法務局(登記所)にすることで権利を確保できる。

マネー研究所新着記事

ALL CHANNEL