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スポーツマンシップが広げるビジネス 五輪を追い風に 荒木重雄・スポラボ代表に聞く

2018/7/23

サッカーW杯において、日本代表はベルギーに敗れたものの称賛を浴びた(7月2日)=共同

 スポーツの産業化は、政府の成長戦略でも主要な柱に位置づけられている。その先鞭(せんべん)をつけた一人がマーケティング会社、スポーツマーケティングラボラトリー(東京・港)の荒木重雄代表だ。ロッテ球団の執行役員として経営改革を推し進めたことで知られる。スポーツ市場を知り尽くした同氏は、2年後の東京五輪をどう活用しようとしているのか。インタビューからは「スポーツマンシップ」というキーワードが浮かび上がってきた。

◇   ◇   ◇

インタビューに答えるスポーツマーケティングラボラトリー代表取締役の荒木重雄氏

 ――政府は東京五輪・パラリンピックをきっかけに、スポーツの市場規模を2015年の5.5兆円から20年に10兆円、25年には15兆円に伸ばす目標を立てています。達成のためのポイントは何ですか。

 「スポーツの産業化といわれますが、因数分解していくと実はすごくシンプルで、商品はひとつしかありません。それはゲーム(試合)です。ゲームがあるからチケット、スポンサーシップ、放送、ライセンス商品などの派生効果が周辺に生まれます」

 「ゲームが輝けばそれらの価値は一気に増幅されて周辺に広がるし、逆に少しでも輝きが濁れば、極端に価値が落ちてしまう。その差がものすごく大きいのがスポーツです。だとするならば、グッドゲームの核をどう見極めるかが本質的にすごく重要になると思います」

 ――グッドゲームの核とは何ですか。

 「一つの本質がスポーツマンシップだと思います。『あのゲーム良かったね』ということで終わらせずに、いかに付加価値をつけてエンジンを持続させるか。そういう意味でいえば、稼ぎたかったらスポーツマンシップを極めるべきだと思います。スポーツマンシップをもう一回見直して普及させることに、ポスト2020の大きなポイントがあると思います。スポーツ産業を大きく伸ばしていくにはグッドゲームが必要なのです」

■ネイマール選手の「過剰演技」は…

 ――稼ぐということとスポーツマンシップの取り合わせには意外感があります。スポーツマンシップについて、改めて説明してもらえますか。

 「選手が自主的に目標を持って、大会のために最大限の努力をする。それは自分だけでいいのではなくて、相手がいなければゲームはできません。相手がもし適当にやっているチームだったらどうでしょう。こちらは気合が入っているけれど、相手はやる気がなければ、人は感動しないですよね」

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