選手がデザイン、ファンが購入 Tシャツから支援の輪衣料品メーカーがサイト、売上金の約半分を還元

自らデザインしたTシャツを着るビーチバレーの柴田大助選手
自らデザインしたTシャツを着るビーチバレーの柴田大助選手

衣料品メーカーのプラスワンインターナショナル(高松市)は、Tシャツなどの販売を通じてスポーツ選手を支援する取り組みを始めた。選手が独自にデザインした商品をインターネットで販売し、売上金の5割程度を選手に配分する。2020年東京五輪・パラリンピックに向けて、スポンサー企業のついていない選手は活動資金の確保に苦労しており、同社は年内に100人の選手との契約を目指す。

同社は飲食店や介護施設などの従業員用の制服や大学の文化祭といったイベント時に着る衣料の企画・生産を手掛ける。社内にデザイナーを抱えているほか、グループ工場や協力工場ではプリント加工も手掛けており、多品種少量生産のノウハウを持つ。

選手の意見を聞きながらTシャツやポロシャツ、タオルなどのデザインを決め、専用サイトを通じて顧客から注文を受けるたびに生産する。初期費用がかからず、在庫を持つ必要がないため、資金力のない選手でも参加しやすいという。

ビーチバレーの酒井春海選手がデザインしたタオルとTシャツ。「私の大好きな柄を使い、何度もデザインを考え直した」という
Tシャツのデザインにはアスリートが直接かかわる(写真はバスケットボールの伊藤邦茂選手)

このほどスポーツ選手支援のためのサイト「Get Support Project」を立ち上げた。現在、ビーチバレーの酒井春海選手、柴田大助選手やバスケットボールの伊藤邦茂選手、ラグビーの奈良秀明選手など7人のTシャツなどを販売している。価格は選手が自由に設定できるが、Tシャツなら3千~4千円が中心。売上高の約5割が選手の取り分となる。

五輪やパラリンピックへの出場を目指す選手は、用具の調達や練習場所の確保、海外も含めた遠征などの費用を捻出する必要がある。大手企業がスポンサーとなる選手は一握りにすぎず、活動資金の確保で苦労する選手は少なくない。プラスワンインターナショナルは、グッズ販売を通じてそうした選手を支援できると考えた。

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の普及により、選手が積極的にアピールすればファンを獲得しやすくなったことも、グッズ販売には追い風とみている。サイトの運営責任者、相引勝寿氏は「パラリンピックの選手とも話をしている。年内には100人の参加が目標だ」と話す。

プラスワンインターナショナルは1999年10月の設立。全国に30店舗以上を持ち、オリジナルTシャツなどの注文を受け付けている。2017年12月期のグループ全体の売上高は約28億円だった。

[日本経済新聞朝刊2018年7月18日付を再構成]