マネー研究所

ヴェリーが答えます

金融ジェロントロジーって? 資産寿命の延ばし方研究

2018/7/24

「金融ジェロントロジーについて教えてください」(奈良県、20代男性)
マネーを呼ぶ「マネ~き(招き)猫」のヴェリーが、読者の疑問を解決します。

金融ジェロントロジー(金融老年学)とは、長寿が経済活動や社会経済に与える影響を、医学や経済学、心理学などから多面的に研究する学問のことです。例えば、加齢による衰えが資産運用にどのような影響を与えるのか、などを研究します。

米国で1990年前後に生まれました。日本では2017年11月に、金融庁が公表した金融行政方針に「退職世代等に対する金融サービスのあり方の検討」との項目が盛り込まれ、金融老年学に注目が集まりました。

25年には認知症患者が約700万人まで増加し、36年には国内人口の3人に1人が65歳以上になります。身体や認知能力が低下するなか、「資産運用や資産承継をどうするかが重要テーマ」(三菱UFJ信託銀行の石崎浩二執行役員)になります。

「健康寿命と一緒に、資産寿命も延ばす」(野村資本市場研究所の野村亜紀子研究部長)ことが、今後の大きな課題になります。平均寿命が長くなるにつれて、お金の制約をなるべく受けずに老後を過ごすことへのニーズも増しています。

高齢者の資産管理は、金融機関にとっても急務です。野村ホールディングスは慶応義塾大学と組み、「ファイナンシャル・ジェロントロジー」の共同研究を始めました。17年には野村証券が高齢者向けの専門組織「ハートフルパートナー」を新設しています。

三菱UFJ信託では、高齢者と接する機会の多い社員を対象に、研修を行っています。石崎氏は「高齢者の方に合った、適切な商品を提案できるようにしたい」と話していました。

[日経ヴェリタス2018年7月15日付]

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