日本株投信、6月も個人マネー流入 安値圏で買い優勢

写真はイメージ=PIXTA
写真はイメージ=PIXTA

投資信託市場への資金流入が続いている。QUICK資産運用研究所によると、6月の設定額から解約額を差し引いた市場全体の資金流入額は3332億円だった。流入超は8カ月連続となる。バランス型や国内外の株式型が個人投資家の人気を集めている。

バランス型への資金流入超は18カ月連続。流入額は1421億円と5月(1570億円)からやや減少したが、引き続き高水準で推移している。6月は米トランプ政権による保護主義的な通商政策を背景に、米中貿易摩擦をはじめとした世界経済の減速懸念が広がった。金融市場でも「変動性の高まりが意識されやすく、資産や地域の分散投資で価格変動のリスクを抑制するタイプの商品に人気が集まった」(ドイチェ・アセット・マネジメントの藤原延介資産運用研究所長)。

国内株式型は8カ月連続、先進国株式型は18カ月連続、新興国株式型は16カ月連続の資金流入超となった。世界経済の先行き不透明感から、国内外の株価は軟調に推移する場面も目立ち、最近の運用成績は総じて振るわない。ただ、下値では先高観や値ごろ感に着目した買いが入りやすかったほか、利益確定を目的とした解約売りも出にくかったため、流入超の基調自体は続いている。

テーマ型人気根強く

個別銘柄をみると、資金流入額がもっとも多かったのは、投資一任サービスの日興ファンドラップ専用の「日興FW・日本債券ファンド」(三井住友アセットマネジメント)だった。このほか「次世代通信関連 世界株式戦略ファンド」(三井住友トラスト・アセットマネジメント)、「ワールド・フィンテック革命ファンド(為替ヘッジなし)」(大和投資信託)と、次世代通信規格「5G」や、金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックなどのテーマに着目して世界の株式に投資するファンドが資金を集めた。

個別銘柄で資金流入超となった上位5銘柄のうち、4銘柄をテーマ型が占めた。テーマ型の人気は、個人投資家にとっての分かりやすさに加え、販社の裾野の広がりが寄与しているとの指摘もあった。

一方、資金流出の流れが止まらないのが不動産投資信託(REIT)型投信だ。国内REIT型は15カ月連続、海外REIT型は20カ月連続の流出超となった。個別では「新光US―REITオープン」(アセットマネジメントOne)、「フィデリティ・USリート・ファンドB」(フィデリティ投信)の資金流出が目立った。

(日経QUICKニュース)

[日本経済新聞朝刊2018年7月14日付]

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし