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ウーバーイーツでリピート人気 東京・中野ケバブ店

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NIKKEI STYLE

街中にトルコの名物料理であるケバブを看板にした店が目立つようになってきた。2014年からは、有名ケバブ店が集まる「ケバブグランプリ」が毎年東京で開催され、2017年は約7万人もが押し寄せた。昨年、同イベントに出店した東京・中野のケバブ店「ケバブカフェ エルトゥールル」は、老若男女に人気の店だ。オーナーはトルコ人のムハメット・アリ・ゲルズさんと愉理さん夫妻。「日本で最高のケバブを提供したい」と2016年同店をオープンした。店の看板メニューは毎朝仕込むドネル・ケバブ(長い串に平たく均等に切りそろえた肉を刺して回転させながら焼いたもの)を使ったピタパンサンドやラップサンドなど。ジューシーな鶏肉を使ったケバブ料理はリピーターが多いという。

「なんでこの店を選んだかって?そりゃもう、おいしいからの一言に尽きるね」。勢いよく話すのは、米国西海岸から観光で来日した男子学生。近くに宿があったため、同店を利用したところその味にハマった。「大阪も京都も行ったけど、ここのケバブが日本で食べたものの中で一番おいしい」とか。店に来るのは2度目で、旅行仲間にも食べさせたいと4人連れでやって来た。「米国にもケバブ屋はあるけど、こんなにおいしいのは食べたことないな」と言う。

ドネル・ケバブは、ドネルが回す、ケバブが焼いた肉という意味で、専用の調理機器で回しながら焼いた肉料理のこと。店頭で肉がくるくる回る様子は、トルコの街の風物詩。ファストフードで手軽に楽しめる移民料理として各国でも人気がある。客の求めに応じて、その場で肉の塊を削って提供する様子は豪快だ。

ケバブ店では様々な肉を使うが、「ケバブカフェ エルトゥールル」のケバブは鶏を用いている。味の秘密は、毎朝時間をかけて行う仕込みにある。機械にセットするだけの串に刺してある既製の冷凍肉を使う店も多い中、毎朝その日売る分だけを仕込むのだ。

一晩マリネ液に寝かせ味付けした肉を棒に刺しじっくり焼いていく。客が多いと見込まれる日には仕込む鶏肉は30キロにもなるという。そのフレッシュさをアピールするため、ツイッターに仕込んだばかりの「今日のケバブ」の写真をアップ。こだわりの肉は軟らかくジューシーだ。

調理をするのは、トルコのホテルなどで料理の経験を積んできたアリさんと兄のアルペルさん。同店はイスラム教の戒律に沿って作られた食べ物であることを示す「ハラル認証」をジャパン・ハラール・ファンデーションより得ている。

膨大な手間や費用がかかるため日本ではハラル認証店が限られる中、ムスリム(イスラム教徒)でも安心して食べられる料理を提供したいと考えてのことだ。急増する訪日客ばかりがクローズアップされるが、日本在住でも外食しにくいというムスリムが多いのだという。5坪弱の店舗の奥には、日本の飲食店では珍しいというムスリムの祈祷(きとう)室「プレイヤールーム」も設けており、様々な国のムスリムの客が利用しているそうだ。

イートインスペースもある店内は赤や黄、青とポップな色調。「日本ではドネル・ケバブは男性のお客様が好まれる傾向がありますが、女性の方も利用しやすいようにと考えました」(愉理さん)といい、利用客の男女比は半々。ランチ時にはイートインを利用する女性の一人客も目立つという。

ケバブというとスパイシーなイメージがあるが、同店のケバブは甘口から激辛まで4種類の特製ソースで好みの味に調整している。ほどよい酸味とクリーミーな味わいを加えるヨーグルトソースの追加もできる。ちなみに一番人気は中辛とヨーグルトソースの組み合わせだ。

毎日ランチに訪れるという客もいるほどリピーターが多く、スパイシーな食べ物が苦手で初めてドネル・ケバブを食べたという70代の常連女性客も。同店は料理の宅配サービス、ウーバーイーツにも加盟しており、このサービスを使う9割の客がリピートするそうだ。

メニューは5種類。日本でケバブというと袋状の丸いピタパンにケバブをはじめとする具材を詰めたケバブサンドが最もポピュラーだが、同店の一番人気は「ケバブ ラップ」という薄い円形のトルティーヤ生地で具材を包んだもの。肉やトマト、キャベツなどの野菜を巻く前に、生地にピリ辛の自家製トマトペーストを塗るのが味のポイントだ。

ペーストというとソースの一種のようだが、同店のトマトペーストはトルコではメゼと呼ばれ前菜として出される料理と同様のもの。トマトだけでなく、タマネギなどたくさんの野菜を使用している。

さらにユニークなのは「エルトゥールル ラップ」。ケバブや野菜のほかに、ご飯がたっぷりトルティーヤで包まれている。「ほかのお店のメニューにはよく、ご飯の上にケバブを載せた『ケバブどんぶり』があるのですが、同じことはしたくなかった」(アリさん)と独自に開発した。

「エルトゥールル ラップ」を食べてみると、ご飯とケバブ、野菜の味がよく合わさり、米食民族である日本人の舌のツボを突く。トマトペーストだけでなく、やはりメゼの一種であるヒヨコ豆のペースト、フムスも生地に塗られていて満足度が高い。ボリュームもたっぷりだ。一度「エルトゥールル ラップ」を食べると、「ケバブ ラップ」よりこちらを選ぶ客が多いという。

ご飯を使ったメニューには、ひと皿に肉、ご飯、サラダ、メゼ類を盛った「ケバブ プレート」もある。ご飯にはスマックという酸味のある実を乾燥させた中東の定番スパイスをトッピング。これは弁当としても人気があるそうだが、紫色のスマックは日本のユカリに似ているので、持ち帰り用容器に詰められた「ケバブ プレート」は異国情緒たっぷりながら、どこか「ザ・日本のお弁当」に見えるのが不思議だ。

ところで、店には1つだけ自慢の肉を使わないメニューがある。「ベジタブル ラップ」だ。せっかくのこだわり肉を食べられないのはもったいないのではと思ったが、作ってもらうと肉なしでも不足に感じないずっしり重いボリューム感に驚いた。

フェタチーズ(ヤギやヒツジのチーズ)、黒オリーブにキャベツ、キュウリ、ニンジンなどの野菜がたっぷり入り、ヨーグルトソースで味付けをしている。具材を巻いたトルティーヤにはやはりトマトペーストを塗っているので、野菜だけでも味わい深く最後まで食べ飽きない。ちなみに、トルティーヤは軽く焦げ目がつく程度に焼いてあるので、香ばしい香りが食欲をそそる。

いずれのメニューも使用食材が豊富で体に優しい味わい。ドネル・ケバブ未体験という人も是非トライして欲しい。

*価格はすべて取材時点、税込み

(フリーライター メレンダ千春)

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