他の国に比べゲーム専用機やスマートフォン(スマホ)ゲームが圧倒的に強いといわれていた日本で、最近、パソコンを使ったゲームが盛り上がりつつある。なぜ今、日本でPCゲームが盛り上がりつつあるのか。販売店に話を聞くと、実はあるゲームが起爆剤になり、これまでゲーミングPCに関心を示さなかった層の間でも盛り上がっているという。
ゲーミングPCの歴史は意外と古い
連載「ゲーミングPC最前線」では、これまでデルと日本HPというゲーミングPCを発売するメーカーに話を聞いたが、今回は販売店に話を聞く。たずねたのは1992年に秋葉原で創業したPC専門店の老舗「ドスパラ」だ。「GALLERIA」というゲーミングPCブランドや周辺機器を販売している。広報の勝亦健太氏に、ゲーミングPCの盛り上がりについて話を聞いた。
――そもそもゲーミングPCというのはいつごろから販売されているんですか?
ゲーミングPCの歴史は意外と古いんです。弊社では2002年ごろからゲーム用のPCとして「GALLERIA」シリーズを販売しています。また、06年ごろからは、いくつかのゲームタイトルで、「このスペックならゲームが楽しめる」とゲームメーカーから認定を得た「ゲーム推奨パソコン」を用意するようになりました。もちろんそれ以前のパソコンでもPC用ゲームをプレイすることはできましたが、ゲームを楽しむことを前提に販売されたこれらのパソコンが、今に続くゲーミングPCの始まりといえるでしょう。
目に見えてゲーミングPCが売れ始めたのは、昨年、つまり17年です。実は「PUBG」(「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」)というパソコンゲームが大流行しているんです。それ以来、PUBG推奨パソコンが飛ぶように売れるようになりました。
PUBGが人気なのは、売れ筋パソコンの価格帯からも見えます。PUBGを楽しむには、性能の高いパソコンが求められるんです。特に高性能で高価なグラフィックスカードが必要になる。その影響で、当社のパソコン売れ筋価格帯は昨年に比べ2万円以上高くなっています。

PCゲームの情報をSNSで知る10代
――PUBGとはどんなゲームでしょうか。