病気リスクを高めない飲酒量、今の基準は多すぎる?

日経Gooday

適切な飲酒量は、これまで考えられていた量よりも少ないかもしれない。写真はイメージ=(c)olegdudko-123RF
適切な飲酒量は、これまで考えられていた量よりも少ないかもしれない。写真はイメージ=(c)olegdudko-123RF
日経Gooday(グッデイ)

死亡や循環器疾患のリスクを高めない飲酒量はどの程度かを検討した英国の研究で、死亡リスクを高めない飲酒量は、純アルコールで1週間に約100gが上限であることが示唆されました。これは、厚生労働省が示している「節度ある適度な飲酒」の目安(1日平均20g、1週間で140g程度)よりも低い数字です[注1]

飲酒量の上限は国によってまちまち

厚生労働省は、節度ある適度な飲酒は、純アルコールにして1日平均20g程度(週140g程度)としています。しかし、世界各国の飲酒に関するガイドラインが示す基準値はばらついており、どれを見本にすればよいのか迷うのが現状です。

例えば米国は、男性は1週間に196g、女性は1週間に98gを上限としています。カナダとスウェーデンも同様です。一方で、イタリア、ポルトガル、スペインは、米国のおおよそ1.5倍を上限とし、英国は、男性の上限を米国の半分強(112g)に設定しています。

出典:厚生労働省 健康日本21

そこで、英ケンブリッジ大学などの研究者たちは、死亡と循環器疾患(心筋梗塞や心不全、脳卒中など)のリスクを高めない飲酒量を明らかにしようと考えました。

分析対象にしたのは、19の高所得国(米国、カナダ、英国などの西欧諸国、オーストラリア、日本ほか)の住民を対象に行われた3つの大規模研究に参加した人々です。この中から、飲酒習慣があり、循環器疾患の経験がない59万9912人(平均年齢57歳、女性44%、喫煙者21%)を選び、約7.5年追跡して、死亡および循環器疾患の発症と飲酒量との関係を検討しました。

[注1] 純アルコール20gは、ビールなら中瓶1本(500mL)、ウイスキーならダブル1杯(60mL)に相当する。

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アルコールが週100gを超えると死亡リスクは上昇
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