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日本料理人の感覚楽しむ「おまかせ」 東京・麻布十番

2018/7/16

「あらいかわ」のおまかせコースの最後の串「エビとうずらの卵」

最近は20代で独立開業する料理人が多い中、「満を持す」という言葉にふさわしい日本料理店が東京・麻布十番に誕生した。店名は「あらいかわ」。店主である洗川智也さんがこれまで料理人として腕を振るってきた「麻布 幸村」とは目と鼻の先の場所にある。「麻布 幸村」の大将、幸村純さんが独立したのが40歳。その年齢を超した洗川さんに、いよいよその時が訪れた。

Summary
1.日本料理の名店で力を発揮してきた料理人が独立
2.「今おいしい」が堪能できる、変幻自在な「おまかせコース」
3.料理人としての豊富な経験に裏付けされた「感覚」が魅力

「感覚、ですね」。洗川さんに、独立がなぜ今だったのかと問うた時の答えだ。

ひたすら料理の道を極め続け、経験、実力ともに熟した。「そろそろ形にしなければいけないかな」という感覚だったと言う。予約のほとんどが「麻布 幸村」からひいきにしてもらっているお客だ。

大将の幸村さんも時間ができると寄ってくれる。この場所を探してくれたのも幸村さんだったという。「みなさんが応援してくれていますね」と話すと「言うことを聞かない問題児だからです」と照れ笑いする。

店のレイアウト、施工スケジュール、材料選びに到る仕事まで洗川さんが担った。動きやすいように厨房をできるだけ広く取り、日本料理店には珍しいレンガ風の耐熱タイルを敷き詰めた。

「たった10坪7席なのでお客さまからすべてが見えてしまいます。だからこそ厨房のつくりにはこだわりました」と話す。

美しさが印象的な白木の割り箸は丸みを帯びており、持つと手になじみ非常に使いやすい。こだわりはないと言うが、無意識に食べ手側に立った心配りができるのは、長い間、真摯に客と向き合ってきたことの表れだ。

「あらいかわ」の「おまかせコース」には決まりがない。刺し身から始まるときもあれば小吸い物や焼き物から始まる時もある。「夏はビールで始める方が多いので、串揚げから出すこともあります」と洗川さん。

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