主食は茶色、卵は週6個まで 健康な食事9つの常識

日経ヘルス

2018/7/13

(4)健康に良い野菜・果物・ナッツのとり方

Q 果物は糖分が多いけれど体に良いの?ジュースは?
A 果物を食べている人ほど糖尿病は少ない。でも、ジュースは逆なので注意を

果物は糖質が多いから控えているという人もいるが、「果物を食べている人ほど糖尿病のリスクが低いということが明らかになっている。特に、ブルーベリーやブドウを食べている人ほど糖尿病のリスクが低い。また、1日の果物の摂取量が1単位(バナナなら1/2本、リンゴなら小玉1つ)増えるごとに全死亡率が6%減るというメタアナリシスがある」(津川さん)。

しかし、フルーツジュースを多く飲んでいる人ほど糖尿病のリスクが高いというメタアナリシスもあるという。「これは、ジュースには血糖値の上昇を抑える食物繊維が含まれていないからだと考えられる。食品は丸ごと食べることが重要だ」(津川さん)。

Q ナッツはどれを選んでもいい?
A アーモンドやくるみ以外にピーナッツも健康にいいと判明

アーモンドやくるみなどのナッツは健康おやつとして定着してきた。

「1日に28g以上のナッツを週2回以上食べる人は、食べない人よりも死亡リスクが約15%も低かったという米国の研究がある」(津川さん)

死因別の解析では、がん、心臓病、呼吸器疾患による死亡リスクが明らかに低下していたという。ピーナッツもナッツだと思っている人もいるだろう。「ピーナッツは、実はナッツ(木の実)ではなく豆類なのだが、ピーナッツも健康に良いという研究結果がある」(津川さん)。

ピーナッツは安いので、お金をかけずに健康になりたい人はピーナッツを積極的にとるのも手だ。

米国人(黒人、白人)と中国人を対象にした、3つの観察研究を統合した結果。すべての人種で、ナッツやピーナッツを多く食べる人は、総死亡率や心血管疾患による死亡率が低かった。ナッツだけの場合でも、ピーナッツだけの場合でも、多くとるほどリスクが低くなる傾向がみられた。(データ:JAMA Intern Med.;175,5,755-766,2015)
Q ニンジンのβカロテン、サプリでとったほうがいい?
A βカロテンはサプリでは逆効果になる場合があります。成分信仰には用心を

野菜は体に良いことはわかってはいるものの、忙しくてとれない日もある。野菜に含まれる成分のサプリメントはとった方がいいだろうか? 

「緑黄色野菜の摂取は病気のリスクを下げるが、そこから抽出したβカロテンのサプリメントでは、摂取すると、肺がんや心筋梗塞のリスクや死亡率を高めることがわかっている。また、膀胱がんの発症率を約50%高める、喫煙者では肺がんと胃がんのリスクを10~20%増加させるというメタアナリシスがあります」(津川さん)

健康のためには「成分」よりも「食品」に注目することが重要だという一例といえる。

■太る食材とやせる食材の関係
太る食材とやせる食材のリスト

「健康に良い食品、悪い食品」は「体重が減少した人が食べていた食品、増加した人が食べていた食品」と、かなりかぶる。上のグラフは、米国の約12万人を12~20年間追跡して4年間でどれだけ体重が変化したかをまとめたもの。すべて食品は1単位あたりの変化。健康に良い食品はダイエットにも有効だと考えられる。(データ:N Engl J Med.;364,2392-2404,2011をもとに単位を変換)

津川友介さん
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)内科学助教授、医師。東北大学医学部卒業。ハーバード大学で修士号(MPH)および博士号(PhD)を取得。聖路加国際病院、世界銀行、ハーバード大学勤務を経て、2017年より現職。近著の『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(東洋経済新報社)がベストセラーに。

(ライター 村山真由美、グラフ 増田真一、構成 白澤淳子=日経ヘルス編集部)

[日経ヘルス 2018年7月号の記事を再構成]

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