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コスト・利回り… 為替ヘッジ型の債券投信どう選ぶ?

日経マネー

2018/7/19

H ヘッジコストを考えると、利回りはあまり期待できないですね。

吉井 インデックス型投信だと通貨構成比がほぼ固定されてしまいます。先進国債券は国や通貨を選別してくれるアクティブ型投信を検討してもいいかもしれません。

H 何か注目の投信はありますか。

吉井 「ひとくふう世界国債ファンド(為替ヘッジあり)」に注目しています。ヘッジコストと債券価格の変動リスクを考慮して、期待利回りの高い国債に選別投資します。

為替ヘッジ型債券投信の値動き

H インデックス型投信の「たわらノーロード 先進国債券<為替ヘッジあり>」と比べると、確かにこの1年で値動きに結構な差がありますね。

吉井 同投信はこれまでユーロ圏や日本の国債を選好し、良好な成績を残してきました。ただ足元では南欧諸国の政治問題の影響を受け、やや軟調に推移しています。アクティブ型ゆえに個別のカントリーリスクには注意が必要です。

H カントリーリスクといえば、新興国債券の投信は?

吉井 現地通貨建ての新興国債券は短期金利水準が高いため、為替ヘッジ型投信がほとんどありません。また、ドル建ての新興国債券投信もヘッジコストが高いのと、デュレーションが長い(金利感応度が高い)ため、米長期金利上昇の影響を受けて苦戦しています。

H 高利回りのハイイールド債券を為替ヘッジするのはどうですか。

吉井 ハイイールド債券投信で為替ヘッジするなら、米国よりも欧州でしょうか。債券利回りは米国が年6%程度、欧州が年5%程度ですが、ヘッジコストは明らかにユーロの方が低いです。またユーロ圏ではありませんが、北欧市場を投資対象とする「ノルディック社債ファンド 為替ヘッジあり」も面白い投信ですね。ヘッジコストが低く、デュレーションが短いので金利上昇の影響も受けにくい点が注目です。ただ市場規模が小さいので、投資金額にはくれぐれも注意してください。

吉井崇裕
イデア・ファンド・コンサルティング社長。ファンド・アナリストとして、国内約6000本の投資信託を常時分析する。モーニングスター、三菱アセットブレインズにてファンド・アナリスト、朝日ライフアセットマネジメントにて販売および運用関連業務に従事。現在は神奈川県鎌倉市で個人投資家向けに投資助言サービスも行う。http://ideafc.co.jp/

[日経マネー2018年8月号の記事を再構成]

日経マネー 2018年 8 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 750円 (税込み)


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