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ビジネス英語・今日の一場面

「静かにして」はquietかsilentか 言葉の選択に注意 デイビッド・セイン「間違えやすい英語」(27)quietとsilent

2018/7/12

 言葉の使い方を間違えて相手に誤解されてしまった。そんな体験はどなたにもあると思います。日本人向けの英語教育で豊富な経験を持つデイビッド・セインさんが、日本人が間違えやすい英語の使い方を解説します。今回は、quietとsilentの使い分けについて。声をひそめる、無言になる……それぞれどちらを使えばいいでしょう?

◇  ◇  ◇

 勉強するときはいつも完全を目指す。しかし会話をするときは通じることを目指す。これが英会話には必要なポイントです。相手を前にして英語を話すときは、完璧な英語でなくても構いません。間違いがあってもいいのです。フレンドリーに笑顔で話せば、不完全さは補われます。間違いを恐れず英語を話しましょう。そして勉強するときは完全を目指しましょう。

 事務所はいつもガヤガヤにぎやかです。今、その雑音の中でグリーンさんが電話で話をしています。電話に苦手意識のあるヒロシはつい、グリーンさんをおもんばかってしまいます。なるべく静かにしてあげてほしい。そんな中、ナンシーが明日の打ち合わせの確認を行おうとしています。「ちょっと、静かにしてあげて……」。ヒロシのそんなひと言が、またまた事務所にさざ波を立てて行きます。

 それはこんな会話でした。

Nancy: I need to tell you about tomorrow's meeting. It'll start...
Hiroshi: Please be silent. Mr. Green's talking on the phone.
Nancy: ...
Hiroshi: What time does it start?
Nancy: ...
Hiroshi: Why aren't you talking?

 ヒロシは期せずしてこう言ったことになります。

ナンシー:明日の打ち合わせについて伝えます。スタートは…
ひろし:言葉を発しないで。グリーンさんが電話で話していますよ。
ナンシー:…
ひろし:何時に始まるんですか?
ナンシー:…
ヒロシ:なぜ話さないんですか?

 Silent night, holy night… 有名なクリスマスソングです。街角や公園に白く降り積もった雪はすべての音を吸い込んでしまったようです。いつもなら聞こえる車の音や、人々の笑い声などもまったく聞こえない、シンとした夜。この状態がsilent です。物音ひとつ立てずに、ひと言も発するな、とヒロシは言ったことになります。例えば、社長の重大発表を聞くために、会議室に集められた社員が、社長の入室と共に押し黙った(物音ひとつ聞こえない)状態であれば、Everyone became silent when the president walked into the conference room. となります。Please be silent. と言われてしまっては、ナンシーも口を開くわけにはいかなかったのでしょう。

 では、どう言えばよかったのでしょう?

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