増収増益のユニバーサル ミュージック 成長戦略は?

日経エンタテインメント!

パッケージに配信を含めた日本の音楽市場は、2017年に約2893億円と前年比3%減。下降傾向が続くなか、ユニバーサル ミュージックが元気だ。藤倉尚氏が社長兼最高経営責任者に就任した14年以降、売り上げ、利益ともに続伸。「10年後には売り上げを倍に」とも語る。その成長戦略を聞いた。

1967年生まれ。ユニバーサル ミュージック合同会社・社長兼最高経営責任者。洋酒メーカーを経て92年にポリドール入社。ユニバーサルシグマ マネジメントディレクター、副社長兼邦楽統括などを歴任し、14年1月より現職(写真:辺見真也)

15年のベスト盤がミリオンを記録したDREAMS COME TRUEのほか、宇多田ヒカル、RADWIMPS、back numberなどヒットが続く同社。藤倉氏は「就任以来、4年続けて売り上げ、利益とも伸ばすことができた」と言う。

4月4日にリリースした日本での3rdアルバム『FACE YOURSELF』が初週オリコン1位を獲得、発売3週で約30万枚のヒットとなっているBTS(防弾少年団)。発売日の午前0時より全世界向けの配信もスタートし、日本を含む世界50カ国のiTunesチャートでもNo.1に輝いた。彼らの快進撃が本格的に始まったのは、17年、レーベルをユニバーサル ミュージックに移してから。年末のシングル『MIC Drop/DNA/Crystal Snow』は50万枚突破と、移籍前の4倍以上にセールスを伸ばしている。

「BTSについては日本でのパッケージの売り上げもさることながら、日本語バージョンのフルアルバムが海外でもストリーミングで聴かれているのが本当に素晴らしいなと思っています。こうした広がりを想定して、日本語盤については全世界での権利を持って取り組んできました。これまでも日本の様々なアーティストを海外に送り出してきましたが、1つ先に進めた手応えを感じていますね。

BTS (防弾少年団) 2010年結成、平均年齢23歳の韓国発7人組。13年に韓国、14年に日本でデビュー。昨年、ユニバーサルに移籍し、5月に発売した移籍第1弾シングル『血、汗、涙』は30万枚超えと前作の3倍以上に。

ユニバーサルは音楽がど真ん中にある会社で、所有する楽曲数は世界一、海外とのパイプもある。こうした特長を生かしていけば、まだまだ成長できると考えています。Spotifyのようなストリーミングサービスが広がり、Amazon EchoのようなAIスピーカーの普及も見込まれることで、世界の音楽産業は16年の157億ドル(約1兆7000億円)から、30年には410億ドル(約4兆4000億円)になるというアナリストの試算もある。これはマーチャンダイジングやライブなどの売り上げを除いた原盤ビジネスだけの数字です」

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