つみたてNISA、コツコツ効果が高い投信は?

過去20年の結果では、最も上昇した新興国指数より米国株の方が、累計投資額に対する資産の増え方がやや大きかった。新興国株指数は2007年前後に大きく上昇し、平均購入価格が上がったからだ。さらに、過去10年では5指数の最低だった。「積み立ては新興国株投信が有利」と決め付けるのは危ない。

独立系運用アドバイザーの吉井崇裕氏は「指数の上昇率も積み立て効果も事前予想は困難。迷うなら先進国と新興国に投資できる全世界株型投信を選ぶのも手」と話す。

全世界株型の連動指数で有名なのは「MSCI オールカントリー・ワールド(ACWI)」。新興国株の比率は時価総額を反映して1割強で残りが先進国だ。つみたてNISAを機に登場したのが「FTSE Global All Cap(日本含む)」。中小型株も含む全世界株指数で、新興国比率はやはり1割強だ。

投信のコスト下げ競争加速

両社が比較可能な過去10年では、この2指数はリターンもリスクもほぼ同じ。FTSEは中小型を含む分リターンが高そうに見えるが、実際には時価総額の大きな銘柄の影響力が強い。連動投信のコスト(信託報酬)などを見比べて好みで選べば良いだろう。

今回示したのは指数そのものの動きで、実際は投信の信託報酬などの分成績は下がる。しかしつみたてNISAを機にコスト引き下げ競争が進み、海外株投信でも年0.1%強のものが増えている。こうした低コスト投信を選べば指数とあまり変わらない運用成果が得られる。

(編集委員 田村正之)

[日本経済新聞朝刊2018年7月7日付]

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