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画像はイメージ=PIXTA

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現代は「選択肢の時代」です。働き方ももちろん、今いる会社に不満があれば、転職や学び直し、副業、起業などさまざまな選択が可能です。しかしそれでも日本で働く大多数の人は、新卒で入った会社で定年まで過ごす人たちです。特に大企業に入った人たちにとってはそれ以外の選択は難しいでしょう。だとすれば、今いる場所にとどまり続けて成功するためにはどのような行動をとればいいのでしょう。

辞める人は気軽に辞めて、辞めない人はずっとやめない

これまでも「転職があたりまえになってきた」ということをたびたびお話していますが、統計データでもその傾向は強く見えます。しかしすべての人にとって転職があたりまえなのか、というとそうではありません。

ここに示したグラフは2014年に厚生労働省の労働政策担当参事官室の方々が、おそらくとてつもない手間暇をかけて集計したデータを基にしたグラフです。総務省では5年ごとに就業構造基本調査というものを実施しているのですが、その調査で集めた調査票そのものを再度確認して、あらためて数値化しているものです。その数値をもとにグラフが作られているのですが、ここからは興味深い傾向が読み取れます。

(1)ほぼ半分の人は同じ会社でずっと勤務している

転職≒離職回数ゼロで今働いている人の割合を22歳から59歳で見てみると、最も少ないときで42.6%。最も多い時で59.7%です(ちなみにもっとも少ないのは59歳時点ですが、最も多いのは25歳です)。つまり過半数以下になるときはあるけれど、一番の多数派は転職未経験の人たちです。そしてこれは全年齢で大きく変わりません。若い人がどんどん転職しているのか、というと意外にそうではない傾向が読み取れるわけです。転職しない生き方の人たちが多数派である事実がここからわかります。

(2)転職しながらキャリアアップするのは4人に1人

転職ゼロの人たちの次に多いのが、転職2回以上で今も何らかの仕事をしている人たちです。このタイプの人たちは最も多い場合で全体の31.7%を占めますし、31歳以降は25%を切ることがありません。およそ4人に1人以上は転職しながらキャリアを積んでいく傾向が読み取れます。気軽に転職する人たちもかなりの割合で存在するということです。

上記に加え、離職1回で今も在職の人たち、というのがいます。たとえば最初に入った会社がまずくて次の会社で活躍している人などです。

さて、このタイプの方々は、上記の(1)(2)のどちらに近い行動の人たちでしょう?

6割超の人たちは今いる場所で頑張るタイプ

離職1回で今も「在職」している、ということは、逆に考えてみれば、よほどの事情が無ければ積極的に転職を選ばないということでもあります。あるいは2回以上の転職について否定的な感情を持っているのかもしれません。

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