現金払い・格安スマホ…支出が月1万円減る19のワザ
お金のこと、あれこれ考えるのって面倒くさい――。そんなズボラ女子に、生活習慣をちょっと見直すだけで支出を月1万円減らすことも可能に。そんなコツをファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんと、家計再生コンサルタントの横山光昭さんが指南します。
買い物で支出 マイナス1万円
「クレカ(クレジットカード)は便利な半面、お金を使う感覚が薄れてしまい、ムダ遣いが膨らみがち。いったん現金生活に戻してみて。私もクレカは持たない主義です」(横山さん)
「クレカは、使った日と支払日に時間差があるため、使ったことを忘れて買い物しがち。Visaなどのデビットカードなら、口座からの即時決済なので、使い勝手はクレカと同じでおすすめ」(横山さん)
「マネーフォワードなどの家計簿アプリにクレカや銀行口座を登録すれば、支出や残高を『見える化』でき、お金の管理がしやすくなります。週1回は確認し、家計を把握して」(花輪さん)
「人は、『3回見ると欲しくなる』という心理が働くそう。ムダ遣いをなくすには、買い物に行く回数を減らすのが一番。ネットショッピングなら、サイトをのぞかない工夫を」(花輪さん)
固定費を見直せば、大きな節約効果が。「格安スマホの平均月額料金は3000円程度。今、月7000円くらいかかっている人なら年間で約5万円、家族で10万円は浮く計算に」(横山さん)
財布で支出 マイナス1万円
財布の中がゴチャゴチャしていると、いくら入っているか把握できず、使い方もずさんに。「不要なレシートは破棄、ポイントカードは5枚以内に」(花輪さん)
「千円札はあっという間に使ってしまうけれど、1万円札を崩すのは少しためらうもの。現金は極力、1万円札で持つことで、ムダ遣いのストッパーになります」(花輪さん)
「財布が小さければ、お金もポイントカードも必要最小限しか持ち歩けず、余計な買い物ができない状態に。私もランチのときは小銭入れだけ持ち歩きます」(横山さん)
「ムダ遣いが多い人は、1日5~10回は財布を開けています。財布を開く回数を数え、1日2回までにすると、支出がダウン」(横山さん)
部屋の中で支出 マイナス1万円
週に1度、お金を使わない「ノーマネー(0円)デー」を設定してみて。「スーパーやコンビニに立ち寄ると、つい余計な物まで買ってしまいがち。場当たり的なお金の使い方を改めるきっかけに」(横山さん)
「部屋にあるモノの値段を書き出して、価値を『見える化』してみる。モノを大事にしないこと=お金を雑に扱うことだと分かれば、不要なモノをむやみに買わなくなります」(横山さん)
「お金の使い方や価値観が夫婦でバラバラだと、家計が管理しづらく、お金も貯まりにくい傾向が。月1回のマネー会議でお金のことを話し合い、家計の状況を共有して」(横山さん)
目から入る情報は、頭にインプットされやすいもの。「貯金額を手帳に書いたり、グラフ化したりして見えるところに貼ると、ためるモチベーションを維持しやすくなりますよ」(横山さん)
水道・ガス代の節約に、便利アイテムを活用。「例えば節水シャワーヘッドに替えるだけで、水道・ガス代が月々約1000円ダウンすることも。年間なら1万2000円も節約に」(横山さん)
「『ためてどう使うか』という目的が明確なほど節約意欲がアップ。やりたいことリストを作れば、『ためれば夢がかなう』とワクワクした気持ちで節約でき、ノーストレスです」(花輪さん)
コンビニで支出 マイナス1万円
「用もなくコンビニに立ち寄る癖があるなら、ルートを変えたり、行く回数を制限したりしましょう。次第にそれが習慣になり、足が向かなくなります」(横山さん)
「コンビニには、新製品のお菓子やレジ横にある商品など、『ついで買い』の誘惑がたくさん。意志が弱い人は目的の商品の金額分だけを持って出かけて」(花輪さん)
「衝動買いが多い人は、必要なとき以外、財布を持つのをやめてみる。絶対買えない状況なら諦めもつくはず。買うか迷うムダな時間も減らせます」(花輪さん)
ATMで支出 マイナス1万円
「時間外手数料216円で1万円を引き出すと、実は金利2%に匹敵します。手数料がかからない方法をきちんと選び、むやみにATMで下ろさないこと」(横山さん)
お金が足りなくなるたびにATMに直行して引き出す人は、ダラダラお金を使う傾向が。「引き出す回数と金額を毎月同じに。その範囲でやりくりする習慣を」(花輪さん)
ファイナンシャルプランナー。外資系OLを経てファイナンシャルプランナーに。OL時代にクレカのリボ払いで借金200万円を抱えた経験も。現在、シンガポールに拠点を置く。『毒舌うさぎ先生のがんばらない貯金レッスン』(日本文芸社)監修。
家計再生コンサルタント。ファイナンシャルプランナー、マイエフピー代表。mirai tal取締役 共同代表。独自の家計再生プログラムで、1万人以上の家計を再生。『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)ほか著書多数。
(ライター 西尾英子)
[日経ウーマン 2018年7月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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