だめ人事評価が社員を腐らす 目標に「努力」はご法度あしたのチーム 高橋恭介会長に聞く

モチベーションについても、高橋氏は独自の見方を示す。モチベーションを上げるためには、福利厚生や待遇といった従業員満足度を高めることと、自発的な貢献意欲を指すエンゲージメントを高めることの2つの側面がある。「だが日本企業の多くは従業員満足度の向上にしか関心を払ってこなかった」。長い目で見て収益拡大につながるのはエンゲージメントを高めることであり、そのためにも、人事評価プロセスの徹底が求められると主張する。

優秀な人材を獲得する千載一遇のチャンス

では、こうした人事評価制度を整えたうえで、これからの日本企業に求められるのはどのような人材か。高橋氏は「社内価値でなく、市場価値を持ち合わせた人材」だと話す。終身雇用が崩れ、定年後も働く必要に迫られる人生100年時代には、どんな環境の変化にも対応してパフォーマンスを出せることが求められるという。

例えば、「語学ができて、海外駐在の経験が豊富だとしても、持っているスキルが社内の価値に沿ったものなら、グローバル人材とはいえない」。自分がもし今、転職するとしたら、今とおなじ給料をもらえるか。常に自分自身のマーケットバリューを意識しながら仕事をすることが必要になる。

有効求人倍率が1.60倍という売り手市場では、資金力で劣る中小企業は不利といわれる。ただ、売り手市場になると大企業から優秀な人材が出てくるわけで、「採用力のある会社、すなわち選ばれる会社にとっては千載一遇のチャンス」(高橋氏)でもある。選ばれる会社の条件とは強い製品やサービスを持つと同時に、やりがいを提供できることだろう。働き方改革が本格化するなか、人事評価制度の果たす役割を再認識する必要がありそうだ。

高橋恭介
1998年東洋大学経営学部卒業、興銀リース入社。2002年プリモ・ジャパン入社。2008年あしたのチームを設立し、社長。2018年6月会長。

(村上憲一)

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