■名門ブランドによる崩れない襟元
チノパンとポロシャツ。何ということはないカジュアルなビズスタイルだが、前述のパンツ同様、トップス選びでも時代のエッセンスを取り込みながら「普通」をつくるのがザボウ流だ。
「トップスには『JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)』のニットポロを選びました。このブランドでは春夏の定番アイテムとしてリリースされていますが、鹿の子のポロじゃなく、ニットポロをトップスに持ってくるのが今っぽいかなと思います。素材にはごく限られた地域でしか取れない希少な綿である『シーアイランドコットン』を使っています。カシミヤのような肌触りと絹のような光沢で、一味違うビズスタイルを作るときに重宝するんです」
ジョンスメドレーのニットポロを選ぶ理由は素材感だけではない。ビジネスシーンで「普通」を保つための、襟にも注目したい。
「ビズスタイルで何より意識したいのが襟元です。ここで印象が決まります。その点、ジョンスメドレーのニットポロには台襟(襟の土台となる帯状のパーツ)がしっかり付いているので、洗っていっても波が打ちづらい。他だとよれてしまうこともあるんです。ノーネクタイだからこそ、しっかりした襟のものを選びたいですね」
■普通を作ってきたバッグ
これまで紹介したアイテムは、どれも歴史が長く、いわば「普通」のスタイルをつくり上げてきたブランドのものともいえる。最後に夏のビズスタイルを締めくくるバッグについて聞いた。
「米軍が使用していたヘルメットバッグのレプリカです。普通のお父さんの財布にも優しい価格で、これ自体、特別なものではないのですが、ハンドルの短さが好きなんです。持ち手があって、すぐ下にボディがくる。粋ですよね。それとナイロン製であるということ。レザーのバッグだと、どうしてもコーディネートが重くなってしまいますが、ナイロンはそれを緩和してくれます。もちろん、最低A4サイズのものがしっかり入る容量です」
※表示価格は税込です。
文:FACY編集部 溝口駿介(https://facy.jp/) 写真:加藤潤
「プロのコーデ」記事一覧

THE NIKKEI MAGAZINE 4月誕生!
Men's Fashionはこの4月、あらゆるビジネスパーソンに上質なライフスタイルを提案するメディア「THE NIKKEI MAGAZINE」に生まれ変わります。限定イベントなどを提供する会員組織「THE NIKKEI MAGAZINE CLUB」も発足します。先行登録はこちら