
ファッション大国フランス。日仏友好160年の節目に駐日フランス大使を務めるローラン・ピック氏は、ファッションについてのこだわりも強く、「あくまでも自分らしくありたい」と語る。前回掲載「私らしく、自分らしく 駐日フランス大使、装いを語る」に続き、ピック氏に仕事と装いについて聞いた。
――日本のビジネスマンに着こなしについて何かアドバイスはありますか。
「みなさん、非常に身だしなみに気をつけていると思います。前衛的なファッションでなくても、きれいなカットの上着を着ていたり、細部の配色にまで気をつけている印象です。大使として赴任する前から、何度も観光客として、あるいは出張で日本を訪れていますが、街中や地下鉄で常々そう思っていました」
「ただ同時に『右へ倣え』のところがあるように思えます。日本に着任早々、早朝のフライトで東京から大阪へ飛んだのですが、そのときに乗り合わせたほとんどの方が濃い色のスーツに白いワイシャツ姿でした。私は明るめの紺色スーツを着ていたので、羊の群れの中に異色の1匹がいるような印象を周囲に与えてしまったことでしょう」


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