夫婦で住宅ローン 借入増額も配偶者の収入減がリスク産育休など 団信の適用範囲にも注意

幸子 注意したいのは住宅ローン減税の対象と事務手数料などかしらね。住宅ローン減税はペアローンと連帯債務は夫婦2人とも対象だけど、連帯保証は主債務者1人だけよ。金融機関の事務手数料などは連帯債務と連帯保証は1人分だけで、ペアローンは2人分かかるわ。ただ、諸費用として金額が大きくなる保証料は借入額に対して一定比率でかかることが多いので、2人で借りても1人の場合と比べて大きな差は生じないのが普通なの。

 せっかくだから減税は2人分がいいわよね。

幸子 金融機関によって3つの方法のうち、どれを用意しているかは異なるの。違いを理解して、希望する方式を備えている金融機関を選ぶことから始めることになるわね。

良男 デメリットやリスクはないのかな?

幸子 借入額が増やせるということは「もろ刃の剣」ともいえるわ。借入額が増えればより高級な住宅に手が届くけど、負債が大きくなると将来の返済が滞るリスクも高まるの。特に夫婦で借りる場合、夫婦のうち1人でも収入が減ると、急に家計の収支が不安定になるケースもあるわ。

 収入減って例えば?

幸子 若い夫婦の場合、妻が借り入れた後に出産や育児で休業したり離職したりして、大きく収入が減ることもあるわ。一度こういう状態になるとローンの返済負担は増すし、負担を減らそうと別の金融機関への借り換えを検討してもうまくいかないケースが多いのよ。

良男 借り換えもできないのかい?

幸子 福森さんは「新規借入時に夫婦2人分の収入を基に審査しているので、借り換えのときに1人の収入が大きく減った状態では審査に通らない可能性が高い」と指摘しているの。そもそも夫婦2人の収入をフルに使ってやっと手が届く住宅は、その世帯には身の丈に合わない買い物かもしれないわね。将来の2人分の収入の見通しなどを含めて借りる前に精密な試算をしておくほうが安心だと思うわ。

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