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東出昌大が見た闘う女性の魅力 映画『菊とギロチン』 恋する映画(3)瀬々敬久監督・東出昌大インタビュー

2018/7/6

東出昌大さんと瀬々敬久監督

あらゆるハラスメントや差別など、いつの時代もおのおのの土俵で闘い続けている女性たち。そんななか、「強くなりたい」「自由に生きたい」と願う気持ちをかき立てる話題作『菊とギロチン』がいよいよ公開を迎える。

本作は『8年越しの花嫁 奇跡の実話』や『友罪』など、数々のヒット作を手掛ける瀬々敬久監督が、構想に30年を費やした意欲作。かつて人気を博した「女相撲」とアナキスト集団「ギロチン社」をテーマに描いている。

今回、個性的なキャストがそろうなかでも、ギロチン社のリーダーで実在の詩人でもあった中濱鐵を熱演し、新境地を開拓しているのは東出昌大さん。2018年の活躍は目覚ましく、フジテレビの月9ドラマをはじめ、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された『寝ても覚めても』など公開される映画は7本にも及ぶ。そこで、瀬々監督と東出さんにこの作品に込めたそれぞれの思いやいまの心境について語ってもらった。

■自己実現しようと飛び出す女性たちに自分を重ねた

――本作では、さまざまな問題を抱えながらも闘う女性たちの姿が印象的ですが、描くうえで意識したことはありますか? 

瀬々敬久監督(以下、監督):女相撲のことは、井田真木子さんの『プロレス少女伝説』という本で知りましたが、なかでも象徴的だったのは、当時の農村の女性たちが虐げられていたということ。劇中でもそういう女性たちが家出同然で女相撲の興行についていきますが、それは彼女たちの自己実現をしたいという気持ちや、生きにくい時代の社会制度から飛び出していくんだという思いがあったからですよね。僕もそういうところに感情移入していた部分もありましたが、「女はけなげでいればいい」ということではなく、「過激ではあるけれど、がんばるぞ」みたいなところは描きたいと思っていました。


――東出さんは闘う女性たちを間近に見てどのように感じましたか?

東出昌大さん(以下、東出):これまでも、僕は女性の方が男性よりも強いなと感じていました。今回、女相撲と対になって描かれているのは、ギロチン社というアナキスト集団。彼らは口ではすごく過激なことを言ってはいますが、女相撲を目の当たりにしたときに、命をかけている女性たちがいることに感動を覚え、共感し、こういうふうになりたいと思うんです。女相撲のシーンでは、ほとんどセリフはなかったんですが、迫力がすごかったので、「行けー!」とかの掛け声は全部アドリブで、実際に感じたことが言葉になっています(笑)。

――監督にとっては構想30年、準備から完成まで2年と思い入れの強い作品だと思いますが、ここまで続けられた原動力を教えてください。

監督:30年前といえば助監督をやっていて有名でも何でもないときですが、「映画を作りたい」とか「何かを変えたい」という思いは、ギロチン社の青年たちとつながっていた部分がありました。それに、僕はピンク映画を作っていたこともあり、エロ目線で見られてしまう状況のなかで闘っている女相撲の女性たちが自分や女優さんたちとオーバーラップしたところもあったんです。いまでも僕が作っていたような映画はひとつ下に見られることがありますが、自分にとっては映画の前ではどんな映画も平等。そういう気持ちがあったので、「この企画だけは実現させたい」という思いがずっとあったんだとは思います。

――東出さんはどのようにして現場でのモチベーションを維持していますか?

東出:作品によってもさまざまですが、今回についていえば、クラウドファンディングで資金を集めたこともあり、普段では言えないようなセリフを言えたり、普通をぶっ壊していくことができたりしたのが、この作品の魂だと感じられました。それはすごくうれしかったですし、役者としてのモチベーションになりましたね。

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