グロソブも利息収入2%弱 米金利高で外債投信に注目QUICK資産運用研究所 清家武

写真はイメージ=123RF
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米国のトランプ政権による景気刺激策などを背景に米長期金利が上昇してきた。米10年物国債利回りは今年に入ってから上昇基調にあり、今では3%前後と魅力的な水準になってきた。これを受け、投資信託市場でも長く人気が低迷していたグローバル債券型ファンドへの注目が高まりつつある。

米10年物国債の利回りは2年間で約1.5%から約3%に上がった(図表1)。米国の不動産投資信託(REIT)の分配金利回りは市場全体で約4.5%。これと比較しても、信用格付けが最高位の米国債の利回り3%は投資対象として有力な選択肢となろう。

金融機関がグローバル債券型の販売に注力

大規模なグローバル債券型ファンドの運用状況を見ると、最終利回りは2年前より総じて高くなっている(図表2)。最終利回りとはファンドの組み入れ資産から発生するインカムゲイン(利息収入)を指し、分配金とは異なる。グローバル債券型で純資産残高トップの「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」の最終利回りは2年間で1.40%から1.72%に上昇した。いわゆる「グロソブ」として知られるこのファンドは先進国の高格付け債券を中心に投資している。インカムゲインは他のファンドと比べてさほど高水準ではないが、国内の超低金利を考えると、2%弱の最終利回りはそれなりの水準だろう。

2008年のリーマン・ショック後の世界的な金融緩和で、長期間、米国などの先進国の海外債券は低金利だった。このため、グローバル債券型ファンドも人気が低迷していた。一方、投資マネーは少しでも高い利回りを求めて、新興国債券やハイイールド債などリスクが高い債券に向かった。しかし、トランプ政権による大型減税や歳出拡大などを背景に米金利が上昇してきたことで、この流れは逆転しつつある。グローバル債券型ファンドの販売に注力する金融機関が増えてきた。

同じく、同2位の「野村PIMCO・世界インカム戦略ファンド Aコース」の最終利回りは5.6%と高い。米政府関連債など高格付け債券だけでなく、米国の非政府系モーゲージ証券や新興国債券、ハイイールド債券などの高利回り商品に投資し、インカムゲインを高めている。

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