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窓の外に日よけ・夜間の換気… 熱中症を防ぐ住まい方

日経Gooday

2018/7/9

写真はイメージ=(c)PaylessImages-123RF
日経Gooday(グッデイ)

 夏に注意したいのが熱中症。そこで、環境省主催「平成30年度熱中症対策シンポジウム」より、京都府立大学大学院生命環境科学研究科教授の松原斎樹さんによる話を紹介しよう。

 自宅というのは基本的に安心できる空間だ。仕事を終えて家に帰ってきた瞬間は誰しもホッとするし、ほとんどの場合、屋外にいるよりも安全なのは間違いないだろう。ところが「統計を見ると、交通事故で死ぬ人よりも家の中の事故で死ぬ人の方が多いんです」と松原さんは指摘する。

 2015年の厚生労働省「人口動態統計」によると、交通事故で亡くなった人が5646人に対し、浴室での溺死など家庭内での不慮の事故で亡くなった人は1万3952人と2倍以上。一方、この年の熱中症による死者は968人であり、その4割は室内で亡くなっている。屋内で熱中症になって亡くなる人は決して少なくないのだ。

 熱中症は高齢になるほど重症化しやすく、亡くなった人の80.7%は65歳以上の高齢者だった。特に高齢者は気温の変化に気づきにくいうえ、冷房を嫌う人が多いこともあって、屋内で発症するケースが多い。こと熱中症に関しては、自宅にいれば安全とはとてもいえない。

 もっとも、史上最悪1731人の死者を出した2010年以降、熱中症に関する啓発が進み、今では「家にいても熱中症になる」ことは多くの人が知っている。猛暑の季節はヘンに我慢せずエアコンを積極的に利用すべき、熱帯夜のときはエアコンをつけっぱなしにして眠ったほうがいい、といった知識もかなり普及してきた。しかし、「エアコンの利用だけでは十分とはいえません。住環境で工夫できることはほかにもあります」と松原さんは注意する。

■窓から流入する日射熱を防ぐ

 「住環境における熱中症対策で多くの人が見落としているのは日射遮へい、すなわち日よけです。屋内での体感温度には気温、湿度、気流のほか、窓から流入する日射熱が関係しています」(松原さん)

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