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チャットで24時間運用相談 証券会社が新サービス イデコや株価動向など

2018/7/3

写真はイメージ=PIXTA

 顧客の問い合わせにチャットで回答する証券会社のサービスがあると聞きました。資産運用についての相談もできるのでしょうか。

◇  ◇  ◇

 利用者が証券会社に問い合わせをする場合、ウェブサイトに掲載されている「よくある質問」を参照したり、コールセンターに電話したりするのが一般的だ。

 しかし、ウェブを探しても求める回答がなかなか見つからないことがある上、コールセンターの受付時間は限られている。チャットであればメンテナンスによる停止期間を除き、24時間いつでも質問できるという利便性がある。

 楽天証券は5月から個人型確定拠出年金(イデコ)専用のサービス「AIチャット」を始めた。イデコの加入手続きや節税額の試算といった一般的な質問に自動で回答する。自分のLINEのアカウントで楽天証券公式LINEアカウントを「友だち」にすれば無料で利用できる。口座を持っていない人でも使える。

 例えばチャットで「48歳だが加入メリットはあるか」と尋ねると、年金は原則60歳から受け取れ、加入期間が10年以上必要なことを回答。節税シミュレーションでは年齢、年収、毎月の掛け金額などを入力すると、60歳までの節税総額や運用成果を試算してくれる。

 楽天証券はまずチャットで回答し、さらに詳細な情報を利用者が求めるなら、コールセンターにつなぐ段取りにしている。

 大和証券は昨年12月からチャットで株価動向の分析を配信する「株talk」を提供している。同社に口座がなくても無料で利用できる。

 時間帯に応じて需要の高そうな株価の最新動向を伝える。例えば、取引開始前に「日経平均株価はどうなる?」と聞くと、人工知能(AI)が各種指標を分析し、「小高く始まりそうです」などと回答。取引終了後に「今日の注目株」を尋ねると、株価が急伸したり、材料が出たりした銘柄を複数紹介する。

 マネックス証券もチャットで問い合わせできるようにしている。例えば質問欄に「米国株」とキーワードを入れると、「何株から取引できるのか?」「取引時間は?」「損益の確認は?」などいくつか選択肢が現れる。自分が知りたい項目に進んでいくと、最終的に回答が掲載されたウェブのページに誘導される。

 同社によると1日千件の利用があり、コールセンターへの問い合わせ件数がチャット導入前に比べ約25%減ったという。

 野村ホールディングスは今年5月にLINEと提携し、将来的にLINEのチャットで株式や投資信託など取引ができるようにする構想だ。株価情報の提供をはじめ、顧客からの問い合わせにも対応できるようにするという。

 スマートフォンなどの普及でチャットを利用したコミュニケーションが若い世代に浸透している。チャット問い合わせサービスが容易になれば、投資への関心が高まるかもしれない。

[日本経済新聞朝刊2018年6月30日付]

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